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JapanRx / スタチン系薬剤は記憶力低下と関連が無いことが研究で示される

スタチン系薬剤は記憶力低下と関連が無いことが研究で示される

スタチン系薬剤が認知障害を引き起こすことをしめす証拠がいくつか存在し、食品医薬品局に薬のラベルに警告を表示するよう要求するのに十分な数の症例報告があります。
しかし、オーストラリアの大規模な研究では、これらのコレステロール低下薬と、記憶や思考障害の低下とは関係していないことが報告されました。

研究者は6年以上にわたり、70歳から90歳の男女1,037人を対象に、定期的な精神的敏しょう性の測定を行ってきました。
かれらはMRI脳スキャンを使用し、被験者526人の研究開始時および2年後の脳容積を計算しました。

認知機能低下の割合は、スタチン薬を継続服用した人と、一切服用しなかった人の間で同じ結果となりました。
また、スタチン系薬剤の服用者および非服用者において、脳容積の変化に変わりはありませんでした。
心疾患およびアルツハイマー病の遺伝的性質を持つ被験者においては、スタチン薬を使用した所、認知テストのスコアが向上しました。
この調査結果は、Journal of the American College of Cardiologyにて発表されました。

筆頭著者であり、ニューサウスウェールズ大学の医学教授であるキャサリン・サマラス博士は、これは観察研究であり、スタチン系薬剤を服用した人はそもそも健康状態が良好であった可能性があることについて認識しています。

それでも彼女は、次のように話しています。
「スタチン系薬剤を服用中に記憶障害が起こっても、服用を止めずに、まずは医師に相談して下さい。記憶力の低下を引き起こす他の要因があるかもしれません。」

出典: 2019年11月18更新 The New York Times『Statin Drugs Not Linked to Memory Decline in Study』(2019年11月25日に利用)
https://www.nytimes.com/2019/11/18/well/live/statin-drugs-not-linked-to-memory-decline-in-study.html