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エベレストで亡くなるのはなぜなの?

エベレスト山の極寒の山頂での非常に長い経路では天気が良い日も数日ありましたが、それが今週、そこで亡くなった7人の登山者の死に
関係しているかもしれないと報じられています。

ここでの混雑は致命的な交通渋滞を引き起こしました。
エベレストツアーを企画しているネパール政府公認の登山代理店である『Peak Promotion』のケサフ・ポーデル氏は、
死亡した登山家の一人である、インド人の27歳のニハル・バグワンさんが、「12時間以上の交通渋滞で立ち往生していた」と述べました。

「シェルパ(ネパールの少数民族)のガイドが彼をキャンプ4に運んだが、彼はそこで息を引き取りました。」
疲労はすべてのクライマーが直面するリスクです。
しかし、人々の命を奪う原因となっているエベレストの『すし詰めピーク』というのは何なのでしょうか。

交通渋滞は人々が人体に負担をかけている標高の高い場所においてより多くの時間を過ごさなければならないことを意味します。
そして、彼らが病気のために下山する必要があってもその道のりはおそらく救命処置を待つまでの時間がよりも長いと、専門家は言います。  

危険なエベレスト

世界で最も標高の高い山として、エベレストは海抜29,029フィート(8,848 m)の位置にあります。
しかし、ワシントン大学医学部の肺とクリティカルケア、それに睡眠医学の教授であるアンドリュー・ルクス博士は、
登山者は8,200フィート(2,500 m)という、山頂よりはるかに低い高度で急激な高山病を経験し始める可能性があると述べました。

急性高山病(AMS)は致命的ではありませんが、その症状は登山者を不愉快にさせることがあります。
AMSは6,000フィート〜19,300フィート(1,850m〜5,895 m)の高さの山に登る旅行者の77%程度に影響を与えると
ルクス博士は2015年に研究を発表しています。  
AMSを発症した登山家は主に頭痛を起こす傾向がありますが、吐き気、嘔吐、嗜眠およびふらつきなども経験することがあります。

「AMSは最も軽い高山病です。」
とルクス博士は言います。

9,800フィート、または3,000 mに達するまで、登山者がゆっくりと山を登ることで防ぐことができます。
また、無理をせず、高山病薬のアセタゾラミド(商品名:ダイアモックス)または抗炎症ステロイドのデキサメタゾンを服用すると防止できると、
ルクス博士は研究で記しています。

AMSを発症した人はすぐに上昇をやめるべきです。
症状が1日か2日経っても改善しなければ、それは、山を降りる時だとルクス博士は述べました。

より深刻な急性の高山病には、脳の腫れである高度脳浮腫(HACE)、および肺内の高い体液蓄積である高度肺水腫(HAPE)が含まれます。
これらの症状はまれですが致命的になることがあります。
たとえば、HACEは9,800フィートを超える山へ登る人々の1%未満に影響を与えます。

HACEを発症する多くの人々はまずAMSになるとルクス博士は述べました。
ひとたび脳が膨張すると、バランスや協調性の障害を起こしたり、精神状態が変わったり、あるいは非常に疲れたと感じることがあるかもしれません。
そして、昏睡状態に陥ることさえありえます。
HACEの研究者らは、HACEになった患者はできるだけ早く下山し、必要に応じて酸素補給や、デキサメタゾンなどの薬物の服用、
または携帯用の高圧ボンベを使用する必要があると述べました。

一方、HAPEは、8,200フィート〜18,000フィート(2,500m〜5500 m)の間で、最大8%の登山者が経験します。
体液が肺に蓄積すると、登山者の動きが遅くなり、時にはピンク色の泡状痰を伴う咳が出ることがあります。
さらに、凍傷、低体温症、そして疲労によっても登山家の健康を損なう可能性があります。
そして山を昇り降りするために長い列に並んで立っていても無意味なのです。  

死の交通

「病気になる可能性がある限界値を超えて過ごす時間が長くなればなるほど、彼らが直面するリスクは大きくなります。」
とルクス博士は言います。
「そして、もし誰かが山の上の巨大な頂きのために下降することができないならば、それは彼らが治療を受けることを困難にさせるでしょう。」

登山家が並んで待っているときは、彼らは食べたり飲んだり寝たりすることはないと彼は言います。
酸素補助ボンベを持ってきているなら彼らは貴重な酸素供給を使い果たしています。
そして、凍結状態にさらされているのです。

山頂熱というか、あるいはとにかく山頂にたどり着こうとする動機がおそらくその役割を果たしているのです。

「常にそうとは限りませんが、これらの人々はかなりの金額と時間をこの努力に費やしてきました。」
とルクス博士は言います。
「そして気象条件が良い日であれば、列が長いというだけで下山するように説得するのは難しいでしょう。」  

【以下のウェブサイトより引用】
https://www.livescience.com/65569-mount-everest-traffic-jam-deaths.html