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JapanRx / インスリン鼻腔スプレーでアルツハイマー発症を遅延

インスリン鼻腔スプレーでアルツハイマー発症を遅延

オンライン版ジャーナルNeurologyによると 鼻スプレーを使用してインスリンを吸入するとアルツハイマー病患者と健忘軽度認知障害者の認知機能の低下を遅らせる可能性があることが分かりました。 インスリンは中央神経系に様々な役割を担っており、調査によるとアルツハイマー患者では中央神経系のインスリンレベルとインスリン活発性が通常より低いとされています。 過去の研究では脳内のインスリンの異常はアルツハイマー発症につながると報告されました。 シナプス細胞の損失は脳細胞や神経細胞間のつながりが破壊されることで起こります。 動物の実験ではインスリンがシナプス細胞の損失を防止し、 アルツハイマー患者の脳にみられるアミロイド斑の減少がみられました。 アルツハイマー患者にインスリンレベルを正常に回復させたら認知機能の保護につながるのではないかと指摘されています。ワシントン大学で行われたランダム対照試験では健忘軽度認知障害患者もしくはアルツハイマー患者の鼻腔内インスリン療法の効果を確かめました。 104人の参加者をランダムに3つのグループに分けました。 参加者の平均年齢は72歳で、参加者の半分以上は男性でした。 64人が健忘軽度認知障害患者であり、40人は軽度から中程度アルツハイマーを患っていました。 4ヶ月間36人の参加者は1日20IU(国際単位)のインスリン投与を受け、 38人1日は40IU、30人はプラセボを投与されました。 薬は鼻スプレーを介して投与されました。 研究者は認知機能や日常動作への変化を観察し、一部の参加者には脳の糖代謝や脳脊髄液のバイオマーカーで測定しました。 1次検査としての測定方法は物語を聞かせ、どれだけ思い出せるかという方法をとり 認知症重症度尺度を測りました。 また2次検査として認知能力と日常行動を測るテストも行いました。 バイオマーカーとして23人の参加者は腰椎穿刺を行い 40人は陽電子放射断層撮影(PET)を行いました。 1次検査はプラセボグループと結果を比較しました。 20IUのインスリンを投与された参加者は物語の思い出しが改善されました。 しかし40IUを投与された参加者には改善が見られませんでした。 DSRSの介護格付け能力はインスリンを投与されたグループは維持されました。 2次検査には以下のことに注意しました。 両方のインスリンの投与は ADAS-score検査による一般的認知機能とADCS-ADL検査による機能的能力 を保っていました。 グループとしてのインスリン治療参加者の脳脊髄液バイオマーカーには変化がないように見えましたが詳しい分析によりメモリや機能の変化はAβ42レベルの変化に関係があることを示しました。 PETイメージはプラセボグループ参加者は脳の一部の領域においてfludeoxyglucoseF18の取り込みを減少させていることを示しました。実験中に治療に関わった深刻な副作用は発生しませんでした。 この試験結果は鼻腔内のインスリン投与が安定しており、認知機能改善、アルツハイマーを持っている男性の糖代謝改善していることを実証しています。 これらの結果を総合すると鼻腔内インスリン療法の将来の臨床試験のために参考になると考えられます。

以下のサイトより引用
http://www.medicalnewstoday.com/articles/234293.php?sr