電話: (050) 5534-5772

平日09:30~18:30(日本時間)

JapanRx / アルツハイマー病と銅の摂取の関係

アルツハイマー病と銅の摂取の関係

新しい研究で平均的な食事で銅を摂取することはアルツハイマー病の発症につながるかもしれないことが示唆されました。

脳内の有害なタンパク質を除去する能力が落ち、これらのタンパク質が凝縮されることが原因と見られています。
銅は食べ物に含まれる必須微量元素です。鉄とともに赤血球を作り出すことに役立ち、免疫系、血管神経、骨を健康に保つために欠かせません。
銅は水、ナッツ、貝、赤身の肉、果物などに含まれており、食べ物を介して体に摂取されます。

米国ロチェスター大学医療センター(URMC)の教授ラシッド·ディーン氏による研究では、マウスと人間の両方の細胞を使った実験が行われました。
脳に溜まった銅が体の機能に支障をきたし、アルツハイマー病となるプラークを形成する前にアミロイドβタンパク質を排出することができなくなくことがわかりました。
この研究では、時間をかけて銅が蓄積されることでアミロイドβを脳から排出する機能が低下することが明らかになりました。

URMCの研究チームは、『全米科学アカデミー』に調査結果を報告しました。
通常であればLRP1というタンパク質によりアミロイドβは脳から排出されますが このタンパク質は脳内の血管を通り、アミロイドβと結合し、脳から排出します。
研究ではマウスに3ヶ月間微量の銅を与え続け、脳に栄養を送る血管の細胞壁に金属が蓄積していることを確認しました。
銅が蓄積した細胞は脳の防御システムに重要な役割を果たしており、いわゆる血液のバリアであり 脳への物質の通過をコントロールしている場所です。

銅を膜へ蓄積させることが細胞の機能ですが 、研究者は時間の経過とともに 細胞壁に蓄積された銅がLRP1がアミロイドβを脳から排出する機能を阻害することを発見しました。
この現象はヒト、マウスの両方で同じように発生していました。 より詳しい実験ではマウスがアルツハイマー病を発症する経過が観察されました。
そして、血液と脳の関門になっている細胞は年齢や、毒素などのより損傷によりうまく機能していないことが発見されました。

もし細胞が正常に機能していれば銅を細胞壁に留めておくだろうと推測されましたが アルツハイマーを発症しているマウスでは血液由来の金属は妨害されることなく血管を通ることができていました。
そして脳にいきわたり、銅により影響を受けた脳細胞はアミロイドβの産生を増加していました。 銅は有害なタンパク質に直接影響を与えており、それが凝集しアルツハイマーの原因となるプラークを形成します。

一度アミロイドβが脳内で塊となれば、体の自然排出機能が支障をきたし対処ができなくなります。 科学者達はこのようにしてアルツハイマー病は発症するのだと考えました。
最後の実験では研究チームは脳内の組織に炎症を起こし、脳内の関門を崩壊が早まりアルツハイマーの毒素が蓄積することを発見しました。

研究で使用された銅の量は微量であり、米国環境保護庁の水質基準の約10分の1でした。ディーン氏によると通常の食事で摂取される銅の量とほとんど同じだといわれています。
こういった研究結果にもかかわらず彼の研究チームは銅の摂取や食事内容の変更については、推奨してはいません。

銅は体に不可欠な栄養素であり、研究では長期間に渡る結果が示されています。 大切なことは摂り過ぎず、少なすぎずバランスの良い摂取をすることだと研究チームは述べています。

現在のところ適切な摂取量というのは把握できていませんが 食事がアルツハイマー発症に重要な役割を担っていることがわかります。

以下のサイトより引用
http://www.medicalnewstoday.com/articles/265012.php