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JapanRx / アジアのパーキンソン病(PD)患者において癌の危険性増大に関連

アジアのパーキンソン病(PD)患者において癌の危険性増大に関連

台湾人口をベースとしたコホート研究によると、西洋人における知見とは対照的にパーキンソン病(PD)の患者において最も癌のリスクの増加が報告されています。 主に西洋人で行った以前の研究では、ほとんどがPD患者とそうでない人を比べて、がんのリスクはPD患者では低いことが示されています。 「西洋のコホートにおける以前の研究と我々の研究の間の顕著な違いは、疾患の病因において民族性と生活環境に重要性を示唆していることです。」とJAMAオンコロジーに追加しています。 台湾国民健康保険研究データベースによると、チームが新たに2004年と2010年の間にPDと診断された62,023人とそうでない124,046人で比較しました。 PD患者では19人中16人が癌を発症する可能性が大変高く、非PD患者に比べ脳腫瘍とメラノーマの危険率(時間)がそれぞれ3.42%から2.75%、結腸直腸と子宮頸がんの危険率がそれぞれ1.47%から1.36%と確認されました。 乳癌、卵巣癌および甲状腺癌は著しく神経変性疾患に関連するのではなく悪性疾患でした。 さらなる分析では、年齢により特定のがんのリスクが変わるということを示しました。 肝臓がんのリスクは50歳以上のすべての患者における非PD患者よりもPD患者で著しく高かったのですが、50〜59歳までがそ中で最も高く、危険率は2.57%でした。 そして、PDと診断された人では、70歳以上と60歳以上の高齢者の患者だけが悪性脳腫瘍および肺癌のリスク増加と関連していました。 しかし、コホート研究が、年齢によって階層化した後でさえも、PD患者には乳癌、卵巣癌および甲状腺癌の危険因子がわずかにありました。 台北にある台湾国立医科大学のパンチュウヤン氏とその同僚から 「これは最初の全国的かつ大規模な、東アジアにおけるPDと癌との関連を調調査した最初の研究です。」と述べました。 しかし、彼らは喫煙状況や農薬被曝についての情報不足があり、要因は制限されていると指摘しています。 米国ペンシルベニア州、ピッツバーグ医科大学のコメンテーター、メアリーガングリーとマイケルロッツェの両氏は、「この研究は、PDが直接癌を増加し、またはそれらに共通する前提条件やメカニズムがあるかどうかという質問に答えられるものではない。」と関係筋に記載しています。 しかし続けて、「今、これらの複雑な疾患(PDと癌)が関連していることを確定されたならば、細胞生物学における固有の違いだけでなく、それらが関連する環境、その中で見つかった外部要因の両方から慎重かつ体系的に分析されたことが明らかなようです。」と述べています。 (情報ソース) medwireNews 2015年6月19日公開