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がんとアルツハイマー病との逆相関関係

新しい研究で記憶力低下、思考力低下などに問題がある高齢者は 、そうでない高齢者よりもがんのリスクが低い可能性を調査しました。
2013年の『Medical News Today』誌によると 、イタリアの研究者がアルツハイマー病患者はがんを発症する可能性が半分であり、癌患者はアルツハイマー病を発症する可能性が35%低いことを発見しました 。
2009年に行われた別の研究では、65歳以上の3020人を検査し、アルツハイマー病と癌が同時に発生する可能性はとても低いことを報告しました。

白人の高齢者では、アルツハイマー病(AD)は長期的に癌のリスク低下と関連しており、癌のの既往歴を持っているとアルツハイマー病(AD)リスクの低下が見られました。
癌とパーキンソン病の間の関連性を調査した研究では、癌は神経変性疾患に関係していると示されました。他の神経変性疾患も癌リスク低下と似たような関係があるようにも考えられました。

ある研究では多発性硬化症を持つ人々は癌を発症するリスクが低く、特に大腸がんのリスクが非常に低いことが分かっていました。
しかし癌とアルツハイマー病は逆の相関関係をもっているのか、 また、片方の病気がもう一方から守っているのか、症状が隠れているのか などの疑問があります。

マドリッドの大学病院のフリアン·ベニート·レオン博士は 、様々な研究でアルツハイマー病を持つ人々が癌を発症する可能性が低いことを示していますが、関連性は明らかにされていないと述べました。
可能性の1つとして認知症患者の癌は診断が十分にされておらず、その理由として 医師や介護師から見て認知症の症状が目立つためと考えられます。

ジャーナル神経学で出版された博士ベニート·レオンの研究では、 65歳以上の2627人が彼らの記憶や思考力を検査するためのテストを受けました。
参加者に3年後もう一度テストを繰り返してもらい、 平均で13年にわたり追跡調査を行いました。

参加者は研究者によって3つのグループに分けられました。
1.思考テストスコアが最も早く下がる人たち
2.テストスコアが上がっている人たち
3.テストスコアが平均の人たち

13年間の研究で1003人の参加者が死亡し、 そのうち34%がテストスコアが最も早く下がっている人たちのグループでした。 66%が他の2グループに属していました。
1のグループの死亡者の21%が癌によるもので、他のグループの癌死亡者は29%でした。
ベニート·レオン博士の研究チームは、喫煙、糖尿病や心臓病などの要因を考慮して、1のグループは他に比べ30%ほど癌での死亡率が低いことを発見しました。
神経変性疾患と癌の関連性を調べた研究は増えていますが結論には至っていません。
 
ベニート·レオン博士は、「私達は細胞を殺す病気と異常細胞を増殖させる疾患の関係を理解する必要があります。認知症患者と癌患者が増えてきて、2つの 病気の関係が明らかになることで病気の治療法が見つかるかもしれません。」と述べています。

以下のサイトより引用
http://www.medicalnewstoday.com/articles/275373.php