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お腹の余分な脂肪が流動性知能に悪影響を及ぼす可能性

私たちには「流動性知能」があることで、新しい推論問題を解決することができています。
これは、短期的な記憶や、新しくユニークな状況で生じる問題を解決するために素早く論理的、かつ抽象的に考える能力を含む知能の一種です。

簡単に言うと、機転が利くことです。
また流動性知能は、理解力や問題解決能力、学習能力といった数多くの重要な能力と関連しています。
しかし、流動性知性は20歳の時にピークを迎え、徐々に低下していきます。

驚くべきことに、男性における流動性知能の低下は、お腹のぜい肉のもとになります。
研究では、お腹周りの筋力低下や体脂肪蓄積が、流動性知能低下と関連していることが示されています。

中年期に入ると内臓脂肪が増加し始めることが多く、これは高齢期まで続きます。
内臓脂肪は腹部脂肪組織内に蓄積した過剰な体脂肪です。
この貯蓄脂肪は、活性脂肪と呼ばれることもあります。
内臓脂肪は余分なエネルチーを蓄え、ホルモンやその他炎症物質を産生することで、病原体やその他異物の侵入をブロックします。
ですが、外からの見た目は醜いお腹のぜい肉となります。

アイオワ州立大学が行った新しい研究は、査読済みの脳、行動、免疫ジャーナル(journal Brain, Behavior, and Immunity)の2019年11月版に掲載されました。
この研究では、お腹周りの筋力が低下し体脂肪が蓄積すると、流動性知能が低下することがわかりました。

このやや奇妙な調査結果では、無駄のない筋肉を維持するために食事の種類や運動の種類、および量といったライフスタイル要因に気を配ることで、この種の低下を予防したり、遅らせられる可能性が示唆されました。

研究者が取得したデータには、4,000人を超える中高年の男女の除脂肪筋肉、腹部脂肪、皮下脂肪の測定値が含まれていました。
研究者はこのデータを、6年間にわたって報告された流動性知能の変化と比較しました。

結果、腹部脂肪の測定値が高かった中年期の被験者は、年を重ねるにつれて流動性知能の測定値が悪化することがわかりました。
この関連は、女性においては、お腹の過剰脂肪が原因で免疫が変化したことに起因している可能性があります。
男性においては、免疫系は関係していないようでした。
今後の研究では、こうした違いが起こる理由を解明し、男女において異なる治療法を見つける必要があります。

しかし、加齢に伴って増える腹部脂肪を減らし、除脂肪筋肉量を維持するために役立つ方法があります。
この方法を実践することで、身体的、精神的な健康が年を重ねるにつれて衰えるのを食い止めることができます。
一般に推奨される代表的なライフスタイルアプローチには、次の二つがあります。
一つ目は、毎日行うウォーキングなどの有酸素運動レベルを上げることです。
もう一つは、繊維や全粒穀物、野菜、その他植物性食品が豊富に含まれた地中海食を実践し、高度加工食品を排除することです。

出典 2019年12月20日更新Medical Daily『Excess Belly Fat Could Be Negatively Affecting Your Fluid Intelligence』(2019年12月27日に利用)
https://www.medicaldaily.com/excess-belly-fat-could-negatively-affecting-fluid-intelligence-447356