電話: (050) 5534-5772

平日09:30~18:30(日本時間)

JapanRx /

高用量スタチンで黄斑変性症が改善するという研究

高用量スタチンで黄斑変性症が改善するという研究

眼疾患の「乾燥型」は、先進国における失明の主要な原因です。

2016年2月4日(木曜日)(HealthDayのニュース) - リピトール、クレストール、ゾコールなど、コレステロール低下スタチン薬の高用量は、黄斑変性症と呼ばれる一般的な眼疾患のある人を救済できるかもしれないことが、小規模の研究で示唆されています。

ハーバード大学医学部からのチームは、初期段階の臨床試験では、加齢黄斑変性症(AMD)で乾燥型の患者にスタチン治療での効果を評価しました。AMDは、世界中の150万人以上の患者がいます。乾燥型は、大変一般的で、研究者によると、症例の約85%を占めています。

効果的な治療法は、AMDの滲出型への治療に利用でき、乾燥型にはありません。そのため、乾燥型AMDが世界で失明の主な原因となっています。AMDでは、脂肪沈着が網膜の下に現れます。それにより患者は自分の視界の中心がぼやけたり、最悪の場合、失明に至ります。

研究では、乾燥型AMDの患者23人に対して、アトルバスタチン(リピトール)の高用量(80㎎)を投与しました。

医療雑誌『EBioMedicine』オンライン版で発表された研究によると、このうち10人の患者に網膜の下の脂肪沈着が消失し、視覚明瞭さがわずかに改善しました。
そして、これらの肯定的な結果が判明するまで、一般的には1年から18ヶ月の治療期間を要したと研究者が報告しました。
また、彼らは、網膜の下に脂肪沈着を排除する方法を見つけるための従来の試みは失敗したことを指摘しました。

「しかし、我々はスタチンの集中的な用量は、黄斑変性症の患者のサブセットで視力障害につながる脂質[脂肪]破片を取り除く可能性があることが分かりました。」と、研究の共著者のジョアンミラー博士は述べています。彼女は、ハーバード大学医学部、そして、ボストンにあるマサチューセツ総合病院の眼耳診療所のチーフを務める眼科学の権威です。

「我々はこの有望な予備的臨床試験はが、何百万人ものAMD患者のための効果的な治療の基盤となることを願っています。」と述べています。

次のステップは、乾燥型AMD患者においてのスタチン治療のより大規模な研究を実施することです。

「これは、日常的に使用される非常に使いやすいFDA承認薬です。」と、共同研究者の
バヴァス博士は述べました。
「何百万人もの患者が、高コレステロールや心臓病の治療に摂取しています。そして、初期の結果に基づいて、我々はそれがこの病気の進行を停止する可能性を提供し、乾燥型AMD患者にも一部の機能を回復できると信じています。」

二つ目の専門家は、新たな知見について慎重ながらも楽観視しました。

「この研究は比較的小さいが、肯定的な成果は確かに大きい臨床試験で正当化できます。」と、ニューヨークのレノックスヒル病院の眼科医であるマークフロマー博士が述べま
した。
「これは、深刻な症状になる病気の進行を遅らせ、黄斑変性症の患者の何百万人の希望の光となります。」

出典:http://consumer.healthday.com/eye-care-information-13