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糖尿病薬の安全性と有効性は配合で変わる。

糖尿病薬の安全性と有効性は配合で変わる。

2型糖尿病の治療薬、配合薬は、長所と短所が諸刃の剣であると、英国の研究チームは述べています。
ほぼ50万人に行った2型糖尿病の研究は、疾患に対する薬物療法のほぼすべての形態に長所と短所があることを示しています。

英国の研究では、研究者は、2007年から2015年の間、ほぼ47万人の2型糖尿病の成人の大規模なデータから、患者の予後について検証しました。

ノッティンガム大学のジュリア ヒピスレイ-コックス氏とキャロルクープランド氏は、糖尿病薬の様々な違いを解析しようとしました。
彼女らは、2型糖尿病と診断されてからの時間の長さと同様に、年齢、性別、禁煙や貧困状況などの複数の要因も考慮に入れました。

研究者はまた、糖尿病によって引き起こされる、失明、手術による切断、重度の腎不全、高血糖、低血糖など、5つの主要な予後の状況にも焦点を当てました。

British Medical Journalでの彼女たちの報告によると、グリタゾン(アクトス、アバンディア)と呼ばれる薬剤のクラスは、標準的な糖尿病治療薬メトホルミンと一緒に処方された際、メトホルミン単独で服用した場合よりも腎不全のリスクがより高いことが分かりました。
グリプチン(ジャヌビア、オングリザ、その他)と呼ばれる別のクラスの薬を、メトホルミンと組み合わせた場合も同様でした。

しかし、これらの薬剤の配合には長所もあり、グリプチン、またはグリタゾンとメトホルミンを一緒に服用した患者は、メトホルミンを単独で服用した患者よりも高血糖のリスクが低いということがわかりました。
研究の最後には、三重療法について検証しました。
メトホルミンと、グリプチン、または、ピオグリタゾン、及び糖尿病治療薬の別のタイプである、スルホニル尿素を服用した患者での、この組み合わせでは、メトホルミンの単独服用と比べて、潜在的に危険な低血糖を発症する確率が高いことがわかりました。
その一方、三重療法の服用者は、メトホルミン単独服用者と比較して、糖尿病による失明のリスクの低下が見られました。

この研究の中では、様々な薬剤とこれらの成果との間の直接的な因果関係は、確立していません。

「糖尿病の治療法には多くの選択肢があります。血糖値を下げる効果のあるのもあるが、その反面、別のリスクも伴います。」と、ニューヨーク州ベイショアにあるノースウェルヘルスサウスサイド病院の内分泌学者であるロバート コーギ氏は述べました。

「2型糖尿病の第一選択治療として、一般的にメトホルミンが標準ガイドラインとして挙げられますが、他の薬剤が追加されることも可能です。最終的には、医師と患者が協力し、最良の治療法を見つけることが大切です。」と、コーギ氏は述べています。

ニューヨークのレノックスヒル病院でフリードマン糖尿病プログラムを管理するジェラルド・バーンスタイン博士は、糖尿病治療の分野は絶えず進化していると考えています。
「2型糖尿病の治療は、かつては単なるピンポンゲームのように考えられていました。錠剤を飲んで血糖値を下げる、また、錠剤を飲んで血糖値を下げることの繰り返し。
しかし、ここ75年ほどで、研究への取り組みと努力がその多くを占めることを学びました。なぜなら安全に血糖値を低下させる過程は、以前考えられていたよりも複雑であるためです。」とバーンスタイン博士は説明しました。

「糖尿病の治療の目標は、合併症を予防し、質の高い生活へ向上させることです。」
「薬にはそれぞれ、異なるターゲットと効果があります。今日の治療技術においては、個々の年齢、体重、活動などに応じて、薬を配合しています。」

【出典】http://www.everydayhealth.com/type-2-diabetes/diabetes-meds-vary-safety-effectiveness-study-shows/