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フォシーガはHbA1c値と体重を減少。そして、そのリスクは・・・

フォシーガはHbA1c値と体重を減少。そして、そのリスクは・・・

近年、薬物治療の有効性を評価するための試験が行われていますが、ダパグリフロジン(商品名フォシーガ)を服用している患者の安全性と心臓への影響を評価するための試験では、フォシーガがHbA1c値、体重および収縮期血圧を低下させるのに有効であることを示しています。しかし、その一方で、腎臓病や生殖器感染症などでは健康上のリスクがより高いことがわかりました。

フォシーガは、SGLT-2阻害剤に属する2型糖尿病薬です。この薬は血流中のグルコースを腎臓が再吸収することを防ぐことで作用します。
その結果、血液からより多くのグルコースが除去され、尿を介して身体から解放されるのです。

この研究はフォシーガの製造元であるアストラゼネカ社からの研究者だけでなく、ルイジアナ州立大学システムとトロント大学の研究者も参加し、行われました。
この薬剤が承認される前に、薬剤の安全性のニーズに多くの研究が実施される一方、市販後調査という試験が、また薬剤の安全性を確認するために、承認後も続けて実施されます。

市販後の研究では、薬剤の服用を開始し数年後に発症することが確認できるという点で、健康上のリスクを把握するのに役立ちます。
この研究の期間は24週間で、更に28週間、試験期間は延長されました。
この期間、患者はダパグリフロジンまたはプラセボを服用し、どちらを服用していたかについては伏せられていました。

有効性を評価するため、研究者は、ダパグリフロジンおよびプラセボ使用者の間で、以下の三つのエンドポイントを達成した患者の割合を比較しました。

*5.5 mmol/mol(0.5%)、またはHbA1c値が大きく減少
*体重が3%以上減少
*3 mmHgの以上の収縮期血圧の低下

研究の結果は、最初の24週間の試験期間の後、ダパグリフロジンを服用した患者の11.7%は、プラセボ服用者の0.9%に比べて3つのエンドポイントのそれぞれに見合っていたことを示しました。

これらの変更は、追加された28週間の延長期間に渡っても維持されました。ダパグリフロジンを服用している患者のHbA1c値の平均減少は4.8mmol/mol(0.38%)でした。

ダパグリフロジンの使用は、プラセボと比較して、低血糖(低血糖値)、尿路感染症や心臓疾患の増加率とは関連していませんでした。
しかし低血圧レベル、脱水、血液量の減少、腎不全や腎臓障害、および生殖器感染症ではより大きな割合となりました。
心臓の問題のリスクが少ないということは、再保証されています。
2型糖尿病の治療薬は、特にチアゾリジンジオン(例えばアクトスなど。)他の治療薬が心臓の問題のリスクの増加と関連していることを考慮すると安心できる薬剤なのです。

しかし腎臓の損傷にある程度起因する腎機能障害の増加率は、医師と患者の両方が要警告事項として考慮しなければいけません。

ダパグリフロジンを服用している患者は、腎臓が充分に血液をフィルタリングできているかどうか、腎機能を定期的に検査する必要があります。
そのため、英国内では、腎臓への負担を最小限することに重点を置いたセーフティネットを設けています。
原則として、Diabetes.co.ukにおいて、全ての糖尿病患者において合併症の兆候が進行しているかどうかについて、主治医などを通して通知されます。

現在、他の市販開始後調査において、トライアルデータベースであるDECLAREおよびMACEでは追跡試験が実行されており、これらの研究の役割では、腎臓のリスクに関しての薬剤の安全性を確認し、評価することになっています。そしてそれは、2019年6月までに終了する予定で、その際、心臓や肝臓、骨など、可能性のある他のリスクについても本薬剤の安全性が評価されることになります。

(記事元)http://www.diabetes.co.uk/news/