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JapanRx / ED治療薬が皮膚がんのリスクを高める可能性は低い

ED治療薬が皮膚がんのリスクを高める可能性は低い

ジャーナルPLOS医学に発表された研究によると、勃起不全に処方される3種の薬剤は、悪性黒色腫のリスクを高める可能性は低いとのことです。

 London School of Hygiene & Tropical Medicineの研究者は、シルデナフィル、タダラフィル、及びバルデナフィルを服用していた男性間では、太陽の下に露出することが多い対照群の男性と比較して悪性黒色腫のリスクの増加はごくわずかであったことが分かりました。 3種の薬剤は、酵素ホスホジエステラーゼ5型(PDE5)を阻害することが知られており、インビトロで、黒色腫細胞の増大増殖と関連している酵素の発現低下が知られています。

そのため疫学的研究では、勃起障害の治療薬であるこれらPDE5阻害剤を長期的に服用する男性での黒色腫のリスク増加の可能性を検討することが重要とされています。
これらの処方薬剤を使用する男性の黒色腫へのリスク増加の可能性に関するこれまでの研究では、相反する結論になってきており、その結果、アンソニー・マシューズ氏らは、臨床研究の実践データリンクからの匿名データを使用して、英国の男性の大規模な研究を行いました。 この研究は、PDE5阻害剤を処方された145,104人の男性と、560,933人の対照群とを比較しました。 研究者らにより、皮膚黒色腫のリスクのわずかな増加が観察されました。

太陽光への露出に関係することが知られている、基底細胞癌および日光性角化症のリスクの増加は同様に観察された一方で、結腸直腸癌のリスクの増加はなく、太陽光への露出とは無関係でした。
また、PDE5阻害剤を処方された男性のグループは、最初の処方を受け取る前でも治験期間中でも日光性角化症のリスクが高く、対照群よりも平均的に太陽への露出度が高かったことを示唆しています。
本研究の筆頭著者であるクリシュナン博士は、「我々の研究全般で、薬自体の副作用よりも、むしろ太陽への露出度の大きさによって、PDE5阻害剤を服用する男性の小さいけれど明らかな黒色腫へのリスクの微増が説明されています。」と述べました。

この研究はまた、プライマリーケアで収集した臨床情報を使用して、大規模な研究をする価値があることを示しています。

(記事元)http://medicalxpress.com/news/2016-06-pde5-inhibitors-erectile-dysfunction-skin.html