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20年ぶりの新薬で慢性片頭痛に新たな光

NHS(国民保健サービス)に登録されている数千人の患者が20年ぶりの片頭痛の新しい治療薬の恩恵を受けるでしょう。

自宅で自己注射できるこの薬剤は、慢性片頭痛を持つ10,000人の人々に利益をもたらすと、薬物ウォッチドッグ国立医療技術評価機構(National Institute for Health and Care Excellence, NICE)は発表しました。

フレマネズマブと呼ばれるこの薬は、30年に渡り英国の科学者によって開発されました。

最初は他の3つの治療を試みた人にのみ与えられます。

そして、適用基準が下がれば何百万人もの人々に利益をもたらす可能性があります。

1997年に開発された、片頭痛の症状を緩和するが根本的な治療薬ではないトリプタン以来の新らしい片頭痛治療薬です。

800万人以上の英国人の患者(そのうち女性が4分の3)は、めまい、吐き気、頭痛を伴う片頭痛発作に苦しんでいます。

その数は糖尿病、喘息、てんかんの患者を合わせた数よりも多く、多数の人々に影響を及ぼしており、世界でも6番目に多い障害の原因となっています。

しかし、これまでは、それらを予防するために特別に設計された治療法はなく、患者はベータブロッカー、抗うつ薬、ボトックスなどが投与され、片頭痛による発作を防いでいました。

フレマネズマブは、片頭痛に伴う痛みや吐き気の原因となる、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)と呼ばれるタンパク質に作用する新しい薬剤のひとつです。

CGRPは、頭部の神経終末に絡み合い、血管を膨らませます。

投与量に応じて、毎月または3か月のいずれかで注射されるフレマネズマブには、そのプロセスをブロックする抗体が含まれています。

NHSに承認された同様の薬は、定価が年間5,000ポンド(約66万円:2020年3月12日現在)でありNICEでは受け入れられませんでした。製薬大手のテバ社は、実質的な割引を伴う取引で交渉しています。

研究リーダーであり、1985年に片頭痛におけるCGRPの役割を最初に主張した、ロンドンにあるキングスカレッジのピーターゴーズビー教授は、次のように述べています。

「これは、片頭痛患者にとって大きな、歓迎すべき飛躍です。ついに、頭痛発作を防ぐ片頭痛特有の治療がNHSで利用可能になりました。」

英国頭痛研究協会の会長であるマーク・ウェザーオール博士は、「素晴らしいニュース」だと述べています。

「慢性片頭痛を持つ人、その治療に当たる人々はこの神経障害がどれほど人を衰弱させるのかがわかっています。」

と彼は述べました。

治験では、この薬は片頭痛の頻度、重症度、および持続期間を短縮しました。

投薬に際しての約束事として、片頭痛の頻度が12週間後に少なくとも30%低下しない場合、フレマネズマブによる治療は中止されます。

 

 

【以下のリンクより引用】

Chronic migraine sufferers are given fresh hope of getting rid of their crippling headaches with first new drug in 20 years

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