非常に初期の乳癌は長期的な湿潤性癌の罹患率を上げる:研究

2020年5月29日(HealthDay News)英国の研究者は、DCISとも呼ばれる乳管にがん細胞がある女性は致命的な乳がんを発症するリスクが高いと報告しています。

DCISは非浸潤性乳管がんの略であり、乳がんの初期の形態です。

段階的な乳房検査を行うことにより、ますます一般的に診断されるようになっています。

イギリスの数万人の女性を対象とした大規模な研究によると、DCISはすぐに生命を脅かすものではありませんが、浸潤性乳癌を発症して死亡するリスクが通常の2倍以上になります。

また、20年以上に渡りそのリスクが増大し続ける可能性があり、それは以前考えられていたよりも長期間です。

しかし、主著者でありオックスフォード大学の一般外科の講師をつとめる、ガーディープ・マンヌ氏によると、DCISと診断された後の女性の観察は、通常、最初の数年に焦点を当てています。

「たとえば、英国では、ほとんどの女性が、5年間、毎年マンモグラムを行い観察が行われ、その後、70歳までの全国スクリーニングプログラムにより、3年ごとにフォローアップが行われます。」と彼は述べました。

DCISの女性では一般に「非常に良い予後」が示されますが、マンヌ氏によると長期にわたる継続的なスクリーニングが重要です。

ニューヨーク州スリーピーホローにあるノースウェル・ヘルス・キャンサー・インスティテュート(Northwell Health Cancer Institute)の乳房外科の局長であるアリス・ポリス博士によれば、米国ではDCISは無視してはならない乳癌の前兆と考えられています。

 

ポリス博士は、DCISは「危険な状態」であることを知っておくべきだと述べました。

アメリカがん協会(American Cancer Society)によれば、米国では毎年約60,000件のDCISが診断されています。これは、乳がんの新規症例の5件につき約1件に当たります。

しかし、DCISは常に浸潤性乳がんを引き起こすとは限らないため、ポリス博士は、特に年配の女性において、そのリスクを軽視し、治療を軽視する傾向があると述べました。

 

「おそらく治療を必要と思っていない女性がいるのではないかと私たちは皆、疑っています。」

と、ポリス博士は述べました。

「問題は、誰が治療を必要とし、誰が必要としないかがわからないことです。」

 

医師は個々の女性のDCISが浸潤性乳癌につながるかどうかを予測できないため、DCISは、乳房切除術または乳房切除術として知られている乳腺温存手術のいずれかで、がん組織の範囲に応じて治療する必要があるとポリス博士は言います。

「私から女性へのアドバイスは、DCISを治療することです。高齢であっても5年の平均余命がある場合、健康な女性と同じように治療されるべきです。」

と彼女は述べました。

 

新しい研究では、マンヌ氏と彼のチームは、国民健康診断を通して1988年から2014年の間のDCISと診断された35,000人を超えるイギリス人女性のデータを収集しました。

研究者らは、浸潤性乳癌および乳癌による死亡率を、同じ暦年の同じ年齢の女性に関する全国報告と比較しました。

研究の終わりまでに、DCISのある2,000人以上の女性が湿潤性乳癌に罹患しました。

湿潤性とは、癌性細胞が乳管を越えて広がったことを意味します。

浸潤性乳癌の女性のうち、300人以上の女性が死亡したことが研究ではわかりました。

研究者によると、それは全国レートから予想されるより70%多いものでした。

浸潤性乳がんおよび乳癌による死亡については、これらの増加は少なくとも20年間継続することが研究ではわかりました。

DCISと乳房切除術を受けた女性は、乳房温存手術と放射線治療を受けた女性よりも浸潤性乳癌の長期的なリスクが低かったことも研究でわかりました。

 

【以下のリンクより引用】

Very Early-Stage Breast Cancer Ups Long-Term Odds for Invasive Tumors: Study

Health Day