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JapanRx / 避妊からマンモグラムに至るまで2020年は多くの女性が予防ケアの機会を逃した

避妊からマンモグラムに至るまで2020年は多くの女性が予防ケアの機会を逃した

新しい研究では、COVID-19のパンデミックでは、多くの女性が健康上での重要な医師への予約をキャンセルし、多くの女性は診療が再開された後も予約を取らなかったことがわかりました。

そういったケアがすでに専門家の推奨から遅れをとっている可能性が高い分野で逸脱率が最も大きかった可能性があります。

ミシガン大学ヘルスケア政策革新研究所のヘルスケア研究者によるこの研究は、乳がん、子宮頸がん、性感染症(STI)検査、および経口避妊薬の処方と長時間作用型デバイスの挿入という2種類の避妊ケアに注目しました。

JAMA Health Forumで報告された研究結果によると、ミシガン州最大の民間医療保険会社の被保険者である成人女性は、2020年全体で、2019年よりもこれらのサービスを受ける可能性が20%から30%低くなりました。

予想通り、20203月と4月のミシガン州の最初のパンデミックのピーク時に、このようなケアのほとんどが急激に減少しました。

この期間には、州の公衆衛生命令が、すべての『必須ではないヘルスケア』について、一時停止し、多くのヘルスクリニックが閉鎖された週が含まれています。

コロナウイルス感染のリスクと、それによりほとんど理解されていないウイルスによって引き起こされる真新しい病気の急増のために医療機関が閉鎖されました。

しかし、医療機関での診療が再開された後でも、クリニック閉鎖期間の時間を埋め合わせるために、その年の残りの期間にこれらの医療サービスの追加予約の増加はありませんでした。

20207月から年末まで、女性はこれらの種類のケアのほとんどをパンデミック前のレベルで受けましたが、受診できなかった期間を埋め合わせはされませんでした。

「このベースラインレベルへは回復だけでそれ以上を行うことはなかったということは、女性達が、1年間で見るとこれらのサービスを逃したことを意味します。

問題は、それが長期的に彼女たちにどんな影響を与えるのかということです。」

と、研究の筆頭著者であり、ミシガン大学の学術医療センターであるミシガン医学(IHPI)のプライマリケア医であるノーラ・ベッカー医学博士は述べています。

「彼女たちが2021年にアポイントが追いついたかどうかはまだ不明ですが、利用可能になったらデータを調べ続ける必要があります。」



格差の兆候

この研究はまた、予防的ケアの格差がパンデミックによって悪化した可能性があることを示唆しています。

収入が少ない、または英語を話す能力が低い女性、および、黒人またはラテン系の女性は、パンデミックの前に、推奨されているようなこういったサービスを受けていた可能性は低いことがすでに知られています。

この調査で使用された匿名データには、個々の患者の人種、民族、収入、または英語能力に関する情報は含まれていませんでしたが、郵便番号情報は含まれています。

ベッカー博士は、米国国勢調査局が実施したAmerican Community Surveyのデータを使用して、郵便番号を平均所得、白人以外の居住者の割合、英語を話さない人の割合に関する情報と照合しました。

一般に、2020年の予防ケアの使用率が低いのは、平均所得レベルが低い、白人以外の居住者が多い、または英語が堪能でない人々が居住する地域の郵便番号の女性たちに見られました。

「これらのデータでは、格差が悪化したことを確実に知ることはできませんが、これらの比較の多くが、すでに存在していることがわかっている格差を悪化させる方向に進んでいたことが懸念されます。」

とベッカー博士は述べています。

「この研究は、COVID-19パンデミックが他の重要な医療サービスに及ぼした幅広い影響を示しています。」

IHPIの所長である上級著者のジョン・Z.アヤニアン医学博士は述べています。

予防医療における健康格差に関する長年の研究者であるアヤニアン博士は、ミシガン大学アリスハミルトン特別大学医学部の医学および医療政策、公衆衛生学部の健康管理および政策の教授、および、ジェラルド・R・フォード公共政策大学院の公共政策の教授も務めています。



軌道に戻る

ミシガン大学医学部の内科助教授でIHPIのメンバーであるベッカー博士は、2020年にケアの予約を飛ばしてしまった、または予約がキャンセルされたがその年の春に医療提供者によって予約スケジュールが変更されなかった場合は、医療機関に連絡することを推奨しています。

同様に、彼女は医療提供者に、予防的なケアにより最もメリットがある可能性のある最もリスクの高い個人を特定し、連絡することを奨励しています。

たとえば、パンデミックが起きた時にすでに行われる予定だった検査が遅れている人や、乳がん、子宮頸がん、性感染症、または計画外の妊娠のリスクが高なっているといった、他の健康またはライフスタイルの要因がある人などです。

この研究は、マンモグラム、パパニコロウ染色キットによる検査、STI検査の受診または寿命が来ている物に代わる新しい長時間作用型避妊インプラントに期限があることを女性に知らせることは誰の責任となるのかといったより大きな問題を指摘しています。

健康保険会社は予約の再確認メッセージを送信する場合がありますが、臨床医は、患者が予約のために来院してからも、必要なサービスの種類を確認する可能性があります。

患者が直接または遠隔医療を介して予約されていない場合には、臨床医が予約の期日や延滞に気付きにくいことがあります。

マンモグラムまたはパパニコロウ塗抹標本の遅延または見逃しは、予約スケジュールが迅速に変更される限り、個々の女性の生活に大きな影響はないかもしれませんが、経口避妊薬の補充、STI検査、またはIUD・インプラントなど長時間作用型可逆的避妊用具(LARC)の置換が遅れ治療に失敗してしまう可能性はあるとベッカー博士は述べています。

人とのかかわりの減少や、性行為の減少をも含む、パンデミック中の社会的相互作用の減少は、性感染症または計画外の妊娠のリスクの一部と相殺されるかもしれないと彼女は付け加えました。

薬局での経口避妊薬の補充は、2019年と比較して2020年は全体で低かったことがわかっています。

この調査は、20191月から20211月の間にミシガン州のブルークロスブルーシールドが提供する雇用主ベースまたはメディガッププランに登録された18歳から74歳までの685,000人のミシガン州の女性のデータに基づいています。



【以下のリンクより引用】

From birth control to mammograms, many women missed out on preventive care for all of 2020

Medical Xpress

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