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運動すると、細胞の老化速度が遅くなる

米国のブリガムヤング大学で行われた研究によると、細胞の老化は、体を鍛え活動的でいることで遅くなるようです。

医学雑誌予防医学(Preventive Medicine)に掲載されたこの研究では、頻繁に運動する人のテロメアは、座りがちな人のものよりもかなり長いことがわかりました。

テロメア(人間の染色体のタンパク質の「末端」)の大きさは、細胞が複製されるたび短くなるため、年齢とともに縮小します。

この研究の著者らは、成人5,823人のデータを分析しました。
米国国民健康栄養調査(NHANES)から得られたこのデータには、テロメアの長さに関する情報と、対象者が参加した身体活動の記録が含まれていました。

最も活動的な参加者と比較して、最も座りがちな人のテロメアが最も短く、彼らのテロメアの先端にあるDNAの塩基対は、140塩基対分少ないことがわかりました。

白血球のテロメアの長さは、新生児で8,000塩基対、成人で3,000塩基対となります。
これは、老年期では1500塩基対まで低下することがあります。
細胞は死滅前に50〜70回分裂することができ、各分裂で平均115塩基対が失われます。

研究者らは、最も座りがちなグループと、1週間に少なくとも2時間半運動した最も活動的なグループとの差は、約9年間の余分な細胞老化に相当すると推定しました。

研究者らは、運動がテロメアの長さにどのように影響するかは明らかにしていないものの、研究の筆頭執筆者であるLarry Tucker氏は、運動が抑制することで知られる炎症と酸化ストレスによって説明できる可能性があると述べました。
過去の研究において、テロメアの長さはこれらの要因と結びつけられてきました。

Tucker氏は、次のように語りました。
「身体活動が活発であるほど、身体の生物学的老化は減少します。 生物学的老化を本当に遅らせたいと考えるならば、十分に運動をしないと効果がないようです。定期的に、高強度の運動を行うことが必要となります。」

「定期的な身体活動は、死亡率の低下と寿命の延長に役立つことがわかっています。そしてこの効果の一部は、テロメアの保存によるものである可能性があることがわかりました。」

出典:2017年5月23日更新 Health Spectator UK『Exercise appears to slow the rate at which our cells age』(2019年4月30日に利用)
https://health.spectator.co.uk/exercise-appears-to-slow-the-rate-at-which-our-cells-age/