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JapanRx / 経口避妊薬や授乳は卵巣癌のリスクの低下を及ぼす可能性

経口避妊薬や授乳は卵巣癌のリスクの低下を及ぼす可能性

BRCA1およびBRCA2遺伝子の突然変異は、女性の乳がんおよび卵巣がんのリスク増加を引き起こすことが知られています。しかし米国国立がん研究所のジャーナルで発表された新しい研究では、 授乳を行ったり、経口避妊薬や卵管結紮を服用すると、これらの突然変異が起こった女性の卵巣癌リスクが低下することを発見しました。 BRCA1およびBRCA2遺伝子は、 体内で腫瘍抑制タンパク質を生成しているとされ、損傷したDNAの修復を助けるなど細胞遺伝物質を安定させる役割があります。これらの遺伝子のいずれが変異または変化が起こるとタンパク質産生が止まったり、タンパク質が損傷します。そのためDNAが損傷した場合正常に修復されない可能性があります。そしてさらなる遺伝損傷が起こり、結果がんを引き起こします。 BRCA1またはBRCA2遺伝子の変異が起きた女性は乳癌および卵巣癌発症の可能性がはるかに高いことが分かっています。 国立癌研究所によれば、遺伝子変異による癌は卵巣癌患者の約15%を占めるといわれています。 。 BRCA1変異が起こった女性は39%、BRCA2変異が起こった女性は11-17%の確率で70歳までに卵巣癌を発症するとされています。ペンシルバニアのペレルマン医科大学のアブラムソンがんセンターのティモシーR. Rebbeck博士が率いる最新の研究で、BRCA変異が起こった女性では喫煙や飲酒などが卵巣癌のリスクに関連していると発表しています。しかしこれらの研究の多くは一貫性に欠けており、臨床的に信憑性がない可能性があるとみられています。 BRCA変異における卵巣癌リスクの詳しい調査のため研究チームは44の事前に行われた研究を分析しました。BRCA1変異を起こした女性で授乳を行っていたり、避妊法の一種である卵管結紮を行っていた場合 そのでない女性と比べて、卵巣がんのリスクがはるかに低いことが発見されました。 母乳や卵管結紮とはお互いに関連性はないが、どういうわけか乳がんのリスクを減少させていました。 さらにBRCA1またはBRCA2変異を持つ女性で経口避妊薬を使用した場合には卵巣がんリスクが 大幅に下がることも発見しました。 その後の分析によりBRCA変異を持つ女性の間でがんのリスクを高める可能性のある要因を特定できました。1つは喫煙がBRCA2変異を持つ女性ではの乳癌のリスクを増加させること報告しました。 Rebbeck氏はこの調査結果に以下のようにコメントしました。 「我々の研究により病気が遺伝性だからといってあきらめるのではなく医師やカウンセラーと協力することで女性の卵巣癌リスクを減らすことができます。研究の結果は、いくつかの要素が患者の癌リスクに影響を与える可能性がある事が分かっています。」 経口避妊薬は卵巣癌のリスクを減らす効果があることが分かりましたが 経口避妊薬と乳癌との関連性はよく分かってはいません。 さらに過去の研究では経口避妊薬が乳癌のリスクを増加させることが報告されています。 研究チームは、女性は担当医に経口避妊薬の潜在的なリスクと薬の効果を話し合うことが重要だと語っています。研究者らは結論を出す前により多くの研究が必要であると語っています。 研究により乳癌および卵巣癌のリスクのある女性へ多くの治療選択肢が提供できるかもしれないと考えられています。 ペンシルバニア大学のSusan Domcheck博士は以下のように語りました。 「多くの患者は外科処置により健康的な胸と卵巣の除去されるよりも、癌リスクを減らす予防法を望みます。私達が研究を続け調査を積み重ねることで様々な年齢のBRCA変異の患者に対して治療オプションができます。このためこの分野での研究持続は不可欠です。」

以下のサイトより引用
http://www.medicalnewstoday.com/articles/276882.php