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糖尿病は隠れた脊髄骨折リスクの上昇と関連している

とある研究レビューでは、2型糖尿病患者は、他の人よりも明らかな兆候が全く無いこともある脊髄骨折を発症しやすく、将来骨折するリスクの上昇と関連していることが示されています。

この分析は、多くの場合背下部の脊椎骨がもろくなって崩れることで起こり、圧縮破砕としても知られる、いわゆる脊椎骨折に焦点を当てています。

こうした骨折は怪我や骨粗しょう症によって引き起こされることがあり、あまり症状がないことがありますが、重度の慢性疼痛や身長の低下につながることがあります。

この分析では全体として、2型糖尿病を患う人は、この疾患が無い人と比べて35%脊髄骨折を起こしやすいことがわかりました。

また、糖尿病と脊髄骨折療法の両方がある人は、他の人と比べて体の他の部分を骨折するリスクも2倍になります。

「現状、2型糖尿病患者の骨折リスク分析や骨粗しょう症治療に関する特別なガイドラインはありません。」と、オランダにあるエラスムス・ロッテルダム大学医療センターのジョルダ・コロマニ氏は言います。

「この調査結果に基づいて、私たちは2型糖尿病患者が脊髄骨折の有無に関する全身検査を受けるべきであると提案します。」と、彼らは記載しています。

さらに研究チームは、糖尿病患者が実際に脊髄骨折を起こした場合、将来的な骨折を予防するため、骨粗しょう症の治療を開始する良いきっかけとなるとの提案をしています。

2型糖尿病は長い間、心臓発作や脳卒中、神経損傷、腎不全、視力低下、早期死亡といった合併症リスクの上昇と関連付けられてきました。

また糖尿病を患う人は、股関節骨折やその他骨折リスクも上昇すると、研究者は述べています。

この研究では、糖尿病を患う人は、脊椎骨折が無くても、糖尿病の無い人と比べて骨折リスクが94%高くなりました。

また、脊椎骨折があり糖尿病が無い人は、骨折リスクが73%高くなりました。

糖尿病と脊椎骨折が両方ある人は、どちらの症状も無い人よりも、骨折する確立が2.4倍高い結果となりました。

また、糖尿病と脊椎骨折が両方ある人は他の人と比較して早期死亡リスクも高くなり、このリスクは体重の重い、特に肥満男性においてより高くなりました。

この調査結果の一つの限界として、分析に含まれた小規模研究では、骨折や早期死亡リスクが体重によって異なる理由の調査が詳細に行われていなかったことがあります。

その他の欠点としては、糖尿病を患う人が受けた治療の種類に関するデータが不足しており、抗糖尿病薬が結果に与えた影響の有無を判断することが不可能であったことがあります。

とはいえ、この結果は脊椎骨折が糖尿病患者にとって認識不足の健康リスクであることを示していると、研究著者は結論を出しています。

「2型糖尿病患者で脊椎骨折がある人は、2型糖尿病単独の場合と比べて、測定よりも死亡リスクが高い可能性があることに注意する必要がある」と、研究者は記載しています。

出典: 2019年11月15日更新 asia one『Diabetes tied to increased risk of hidden spinal fractures』(2019年11月18日に利用)
https://www.asiaone.com/lifestyle/diabetes-tied-increased-risk-hidden-spinal-fractures