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精神障害と出生前の出来事との新しい関連性が見つかる

研究者は、精神障害と出生前段階での出来事との間の相関関係を発見しました。
胎児期の早い時期に脳の発達に重要である、『ヒトゲノム』においての特定の遺伝的変異が、精神障害者においてしばしば見られます。

これは、精神医学研究機関、iPSYCHが実施した調査で示されています。
研究者らは合計800万件の遺伝的変異を研究し、これに関連して、これらの変異の多くが精神分裂症、うつ病、双極性障害、自閉症およびADHDのうちの1つ以上を持つ人々に特に頻繁に起こることを見出しました。
この研究は、コペンハーゲン大学メンタルヘルスサービスのトーマス・ヴェルゲ博士とルンドベック財団が主導する統合精神医学研究所(一般的にiPSYCHと呼ばれています)によりルンドベック財団から総額3億6,100万デンマーククローネの資金を受けて行われています。  

博士は次のように述べています。
「これらの遺伝的変異体を詳しく見てみると、出生前の段階で脳内にシナプスが形成されるのに関連して、活動的な遺伝子と結びついているということが確認できることの1つです。シナプスは、神経細胞から神経細胞へと走る「配線」の役割があります。そして、これは精神障害の原因が実際に胎児の脳が形成されていた妊娠中の時点からずっとさかのぼって始まっているかもしれないことを意味します。」
トーマス・ヴェルゲ博士は、科学誌『Nature Neuroscience』に発表されたばかりの研究を率いています。

そのデンマークの研究には、オーフス大学、デンマーク国立血清学研究所(SSI)およびデンマーク工科大学の研究者も含まれています。
また、オーストラリア、スイス、アメリカの研究者も参加しました。  

膨大な数の血液検査 精神障害を研究する研究者たちは、精神医学的診断を通して、特定の遺伝的変異の形で共通の特徴があるだろうと長い間仮定してきました。
家族、個人の両方において精神障害の「範囲」が同時に出現することがしばしば見られるという事実も築き上げてきたという仮定が立てられていました。

これが当てはまるかどうかは、さまざまな研究で検証されていますが、実際には全人口を対象とするような方法では検証されていないとヴェルゲ博士は説明しています。
「そして、デンマークの全人口を調査するということが、まさしく私たちが行ったことなのです。これにより統計的な確実性が可能な限り達成でき、それは研究のための材料選択のような要因と関係があります。
同時に、私たちは、人に影響を与える可能性のある、あらゆる精神障害のすべての形に非常に詳細な部分までわかるのです。

Nature Neuroscienceの記事の背後にある研究は、両親の同意を得たデンマークのほぼすべての新生児から採取された血液サンプルに基づいています。
これらのヒールプリックサンプルまたはPKUテストは、既知のように研究作業のために使用はできますが、それは匿名化された形式においてのみとなります。 PKUアーカイブは世界で唯一のもので、1980年から2005年の間に採取されたすべてのサンプルからのDNAプロファイルを見ることによって、ヴェルゲ博士と彼の研究グループはこのユニークな研究を行うことができました。
サンプルはデンマークのヘルスケアシステムのCPR登録(市民登録番号)と相関していました。
つまり、個々のPKUサンプルの裏にある仕訳データには、本人のDNAが含まれているだけでなく、精神医学的診断に関する情報を含む、デンマークの公的医療システムに保存されている個人に関する健康情報も含まれていました。

「2012年に、1980年から2005年にかけて取得されたすべてのPKUサンプルに関する詳細な情報を保持しているレジスタを調べたところ、合計で約15万人分になりました。 そして、1つ以上の主要な精神疾患の診断を受け、精神医学的診断を受けていなかった登録簿の十分に多くの人からのDNAと比較しました。」
とトーマス・ヴェルゲ博士は説明します。  

脆弱性の問題 それでは、これらの発見にはどういう意味があるのでしょうか。  
5つの主要な精神障害のうちの1つと診断された人々において、特に頻繁に現れることが示された研究の遺伝的変異は、必ず病気を引き起こすというのは本当ですか?

「いいえ、それほど単純ではありません。」とトーマス・ヴェルゲ博士は述べています。

「しかし、特定の素因のプロセスの知識は、胎児の脳の発達中と同じ時期に活動している「適合する」環境要因のための限定的な検索を実行するということを可能にします。
iPSYCHのアンドリュー・ショーク主任研究者が主導の科学論文では追加要因について言及されています。
「我々の研究は、初期と後期の両方の精神障害の基礎が部分的に胎児にあることを示しています。それはつまり、非常に早い時期であり 臨床的に疾患が現れるずっと以前のことなのです。」
トーマス・ヴェルゲ博士によれば、精神的脆弱性と遺伝学との間の相関関係に関する知識を予防的に利用することが可能であるはすなのです。

「願わくば、この知識が、有害かまたは保護的な環境要因を特定するのに役立ち、妊娠中の行動の可不可を決める指針を提供することを願っています。  

【以下のウェブサイトより引用】
https://www.news-medical.net/news/20190131/New-link-found-between-psychiatric-disorders-and-events-d...