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JapanRx / 研究者らは、乳がんを致命的にするタンパク質を特定

研究者らは、乳がんを致命的にするタンパク質を特定

新しい研究は、AXLと呼ばれるタンパク質が乳がん患者の転移の発生に影響を与えることを実証しました。

HER2陽性がんを患う女性においては、AXLが少ないほど生存率が高いことがわかりました。
これまで研究者らは、AXLタンパク質を他の種類のがん、トリプルネガテイブ乳がん(TNBC)に関連づけていましたが、HER2陽性がんへの関連を調査した例はありませんでした。

この研究は実験マウスを対象に、モントリオール在住のがん患者から採取された腫瘍細胞のサンプルを用いて行われました。患者に関する統計指標もまた有用です。

AXLの活性は阻害できる可能性があることは、既に示されています。
IRCMの研究者らは、HER2陽性腫瘍を有するマウスにAXL阻害薬治療を施したところ、転移発生率が低下したことを発見しました。
この薬は現在、さまざまな治療用途における臨床試験が実施されています。
今後研究が成功すれば、この治療法を乳がん患者の治療にも使用することが可能になります。

この研究の筆頭研究者であるジーン・フランコイス・コート氏は、次のように述べています。
「この発見に基づくと、AXLを標的とした治療によって転移のリスクを減らすことができます。現時点では、血管や免疫機能などの腫瘍を取り巻く環境が、AXLが阻害された際に影響を受けるかどうかを確認しています。」

この研究は、学術雑誌セル(Cell Reports)に掲載されました。

出典:2018年5月7日更新『Researchers identify protein that makes breast cancer fatal』Health Spectator UK(2019年4月17日に利用)
https://health.spectator.co.uk/researchers-identify-protein-that-makes-breast-cancer-fatal/