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睡眠中、コロナウイルスに感染する確立を下げるには

感染率がパンデミックの割合に達したコロナウイルスについて、寝ている時が最も感染しやすいタイミングの一つであることがわかっています。
本記事では、睡眠中の感染がどのようにして起こるのか、どのような対策が取れるのかを説明していきます。

コロナウイルスは、鼻や喉から感染が始まるインフルエンザウイルスとは異なり、咽頭の下、気道の中、肺の深部の細胞に感染します。
空気中の微粒子を吸い込むことの他、コロナウイルスは鼻や喉の体液を介して咽頭を通り(吸引と呼ばれる)、その後気管に流れ落ちていきます。

研究では、若者、中年、高齢の正常な人の少なくとも半数が、夜の睡眠中に吸引していることが示されています。
1週間の内少なくとも1度は、誰しもが吸引を行っているでしょう。
睡眠薬を服用したり、ビールや蒸留酒を数はい飲んだ後は、睡眠がより深くなり、吸引が起こる可能性がさらに高まります。
そして、年齢を重ねるにつれて、通常の嚥下もあまり上手くいかないことが多くなります。

喫煙によって肺に損傷がある場合、唾液を飲み込む(睡眠中に誰もが行う)ことで、より多くの喉の内容物が肺の中に吸引されます。
睡眠中に吸引される体液の量は、肺炎を引き起こすのに十分であり、実際、これは肺炎の最も大きな原因となっています。

では、何故毎朝肺炎を発症することは無いのでしょうか?
まず、ほとんどの場合鼻や喉に存在する細菌は安全なものであり、肺炎を引き起こし得るコロナウイルスのような微生物ではありません。
次に、私たちの肺の深部には、そこに到達した微生物を死滅させる細胞があります。
最後に、健康な人には吸引されたウイルスや細菌を気管に戻し、食道に落とす機能が備わっています。
その後こうしたウイルスや細菌は嚥下され、体内で産生される唾液によって消化されます。
一部の人には、腸内細胞が感染することによって軽度の下痢が起こります。

食べ物が誤った管を通ることなどによる日中の(覚醒時の)吸引では、正常な咳反射が起こったり、強く咳き込むことで、吐き出すことができます。
比較的若い人や健康な人に備わるこの保護機能は、肺疾患や加齢によって損なわれることがあります。

コロナウイルスによる疾患の発症は、肺感染症のかかりやすさ、および肺に到達したコロナウイルスの数、2つの要素の相対的な比重によって決まる可能性があります。
長年の喫煙や慢性喘息、薬や疾患による免疫弱体化によって肺や気道機能が低下した人は、少量のウイルスでも感染するリスクが高まります。

健康で病気にかかりにくい人は、感染者と接触したとしても、少量のウイルスであれば抵抗したり除去できる、もしくは多少体調が悪くなるだけで済むことが多いものの、多量のウイルスに触れた場合は、ウイルスの影響を受けやすくなります。

コロナウイルスに接触する機会を減らすにはどうすればよいのでしょうか?
他人の息が顔にかかる距離での接触を避け、閉鎖空間での集会を避け、外に居る時でも数フィート分人との距離を取りましょう。
換気の悪い公衆トイレでは、少し前に誰かがひどい咳をした可能性があるため、長居しないようにしましょう。

病気にかかりやすい人は、細心の注意を払いましょう。
病院やクリニック、その他介護施設には十分な量のマスクを用意しておく必要があります。
それ以外の人は、当面、ウイルス粒子が顔の近くに集まる状況をできるかぎり避けましょう。

既にウイルスに接触した可能性がある場合は、鼻や喉に付着したコロナウイルスを除去してください。
手や顔の他、指先を使って鼻の中4分の1インチ(約0.6センチ)程度を、石鹸とぬるま湯で良く洗いましょう。
その後優しく鼻をかんでください。
鼻洗浄のような洗浄器具は、ウイルスをさらに内側へ追いやる恐れがあるため、使用してはいけません。
歯と舌を磨いて口をすすぎ、消毒用マウスウォッシュで1~2回うがいをしましょう。

就寝前に、顔のまわりや内側のウイルス負荷を最小限にすることが重要です。

ウイルスの流行中は、就寝前の鎮静剤の使用は制限して下さい。
夜間に睡眠時無呼吸用の装置を使用する場合は、人が咳やくしゃみをしたり、人の息がかかる可能性のある場所に装置を置かないように注意し、定期的に洗浄しましょう。

上記の方法に従うことで、コロナウイルスが肺に到達するリスクを最小限に抑えることができます。

出典 2020年3月13日更新 CNN『Doctor: How to reduce your vulnerability to coronavirus -- when sleeping』(2020年4月9日に利用)
https://edition.cnn.com/2020/03/12/opinions/coronavirus-vulnerability-while-sleeping-bruce-davidson/...