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症例研究による重症筋無力症が全身性エリテマトーデス患者に発症する可能性

  症例研究では、まれなケースではるものの、重症筋無力症は全身性エリテマトーデス患者に発症する可能性があると報告されています。 「全身性エリテマトーデスと重症筋無力症のまれな関係」という研究がThe Indian Journal of Nephrology誌に掲載されました。

全身性エリテマトーデス(SLE)と重症筋無力症(MG)は、主に若い女性に発症する2つの自己免疫疾患です。
SLEは、狼瘡の最も一般的な疾患であり、疼痛、疲労、うつ、および認識障害を含む行動的および心理学的症状を特徴とする慢性自己免疫疾患ですあります。

SLEとMGは、併存したりまたはどちらかが先行発症することはありますが、同じ患者で同時に発生することはまれです。
この研究では、SLEの最も頻繁でかつ深刻な症状の1つである腎炎の一種、ループス腎炎の治療中にMGを発症した患者の症例を報告しています。

38歳の女性の症例です。最初、彼女は、息切れ、乏尿(尿の減少)、および腫れを含む症状が見られ、その後、SLEと診断されました。
腎臓の機能不全の兆候である尿量の低下について更に分析が行われました。
臨床医は、彼女には、タンパク尿(尿中に異常な量のタンパク質が見られる)、血尿、および細胞の核で見つかるタンパク質に対して反応する、抗核抗体があることを発見しました。

腹部の超音波検査では腎臓の大さは通常でしたが、腎生検でループス腎炎が確認されました。
患者は、3日間メチルプレドニゾロンを含むコルチコステロイド、続いて8週間のプレドニゾロン経口薬、およびループス腎炎を含むさまざまな状態を治療するために使用されるシクロホスファミドの毎月の注入により治療が行われました。
彼女にはまた、SLEの標準治療薬であるヒドロキシクロロキンと降圧薬も処方されました。
また、腎不全のため週2回の血液透析を受けました。
3ヵ月後、彼女は目を開くのが困難になりました。 神経伝導検査では、顔面筋のコントロールが15%から25%減少しましたが、彼女の四肢筋は影響を受けませんでした。
これらの症状は、患者が抗アセチルコリン受容体抗体に対して陰性であるにもかかわらずMGであることを示唆しています。

メスチノン(ピリドスチグミン)で1日2回治療された後、彼女の臨床症状は48時間以内に改善しました。
彼女の腎不全もまた緩やかではあるものの改善し、彼女は4ヶ月後に透析を受けなくともよくなりました。

この患者は現在、プレドニゾロン経口薬とセルセプト(ミコフェノール酸モフェチル)そして、MG患者の治療に広く使用されている米ジェネンテック社が開発した経口免疫抑制治療を受けています。 最後の追跡調査では、彼女の血液分析は正常でした。そして、目の症状も発症しませんでした。
全体的には、「SLEとMGの関連は複雑」と研究者らは記し、胸腺摘出術を受けたMG患者において、胸腺の除去 とSLEの徴候についての更なる評価が必要であることも付け加えました。

「筋力の低下と疲労感を訴える狼瘡患者においては、MGの可能性は除外されるべきです。」と彼らは結論付けました。  

【以下のウェブサイトより引用】
https://myastheniagravisnews.com/2019/03/19/myasthenia-gravis-can-develop-in-patients-with-systemic-...