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JapanRx / 最良の痛風発作治療薬は?

最良の痛風発作治療薬は?

世界の痛風治療ガイドラインでは、痛風発作の第一選択療法として推奨される薬が異なる傾向があります。

欧州リウマチ学会のガイドラインでは、急性痛風発作に対する最も効果的な第一選択治療として、コルヒチンやインドメタシンなどの非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)が挙げられています。
一方米国リウマチ学会ではアロプリノールが推奨されていますが、これは多くのアジア系患者が服用した場合、重度の過敏症反応が出るリスクが高くなります。
    
アナルズ・オブ・インターナル・メディシンは最近、急性痛風患者の鎮痛において、経口プレドニゾロンがインドメタシンと同じくらい効果的であることを示す、ランダム化比較試験を発表しました。

研究者らは、痛風とみられる関節炎症状により4か所の救急科に来院した18歳以上の患者を被験者としました。

被験者は、以下のグループのいずれかにランダムに割り当てられました。
  • インドメタシン群: 1日3回50mgの経口インドメタシンと、1日1回経口プレドニゾロン偽薬6錠の服用を2日間継続し、その後3日間は半分の用量が投与されました。
  • プレドニゾロン群: 1日1回30mgの経口プレドニゾロンと、1日3回インドメタシン偽薬2錠の服用を2日間継続し、その後2日間は同量のプレドニゾロンと半量のインドメタシン偽薬が投与されました。
両群とも必要に応じて、6時間毎に1gの経口アセトアミノフェンを投与されました。

経口プレドニゾロンおよび経口インドメタシンは、安静時および活動時において、重篤な副作用なく痛みを治療する効果において同等となりました。
この結果は以前のランダム化比較試験の正当性を保証するものでありましたが、副作用の発生率はインドメタシンの方が低いことが示されました。

全体としてこの結果は、経口コルチコステロイドがNSAID(インドメタシンなど)やコルヒチンと並んで、適切な治療選択肢であることを示しています。
特にこの研究は、過去の研究と比較して統計的にも方法論的にも信頼性が高いと研究者らは述べています。

ステロイドは、特にNSAIDやコルヒチンへの薬物耐性が無い患者に適した代替薬です。

この研究では、インドメタシンに関連する重大な副作用は確認されませんでしたが、研究者らは、消化管出血や腎不全、不安定な心血管疾患のある高リスク患者を除外しています。
大事なこととして、痛風患者は深刻な胃腸や腎臓、心血管の合併症リスクがある高齢である傾向にあることがあります。

出典:2016年5月8日更新『What's the Best Treatment for Gout Flares?』Pharmacy Times(2019年4月10日に利用)
https://www.pharmacytimes.com/resource-centers/gout/whats-the-best-treatment-for-gout-flares