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抗ヒスタミン薬を処方されている子供たちは多すぎるのか

2019年7月30日(HealthDay News) -  2008年に専門家が警鐘を鳴らして以来、米国の多くの医師は咳や風邪薬を幼児に推奨する可能性が、     はるかに低下したと新しい研究が示しています。

 

それは良いニュースですが、悪いニュースは?

ニュージャージー州のラトガース大学の研究者らによると、ほとんどメリットがないという事実が知られているにもかかわらず、医師は風邪をひいた  12歳未満の子供に抗ヒスタミン薬を推奨する可能性がまだなお高いようです。

「ジフェンヒドラミン(ベナドリル)などの抗ヒスタミン鎮静薬は成人のいくつかの風邪の症状に小さな影響を与える可能性があります。」

と、この研究の主任研究者であるダニエル・ホートン博士は述べました。

彼はラドガース大学ロバート・ウッド・ジョンソン医学大学院の小児科の助教授です。

「しかし、抗ヒスタミン薬により実際に風邪をひいた子供たちの気分が良くなったり、回復が早くなったりするのを助けるという証拠はほとんど      ありません。私たちはこれらの薬がむしろ子供の眠気を催しまた、何人かの子供では非常に気分を高揚させてしまうことを知っています。」      と、ホートン博士は大学のニュースリリースで述べました。

10年以上前、米国食品医薬品局(FDA)は、安全性の懸念と効果が不確実であるために、2歳未満の子供には咳止め薬と風邪薬を推奨しません   でした。

アメリカ小児科学会は後に、6歳以下の子供の咳や風邪の薬に他死して忠告を行いました。

「家族は、よく子供の呼吸器感染症を咳止め薬や風邪薬で治療します。その中にはコデインやヒドロコドンなどのオピオイド成分が含まれています。 しかし、これらの薬が幼児の症状を効果的に緩和するという証拠はほとんどありません。」

「また、多くの咳止め薬や風邪薬には複数の成分が含まれているため、他の製品と組み合わせると、偶発的に重大な過剰摂取を起こしてしまう可能性が高まります。」

と彼は付け加えました。

この研究で、研究者らは2002年から2015年までの間に、米国の診療所や緊急医療機関で受診した子供たち、30億件以上の診察例を分析しました。 そして、医師が合計で約9,570万件の咳止め薬および風邪薬を処方したことを発見しました。

FDAの勧告を受けた後、2歳未満の小児における非オピオイド咳止め薬および風邪薬に対する医師の推奨は56%減少し、6歳未満の小児における オピオイド含有薬に対する勧告は68%減少しました。

それでも研究者らは、12歳未満の子供の呼吸器感染症の治療に医師が抗ヒスタミン薬を推奨した件数は25%増加したことも発見しました。

ラトガース大学バイオメディカルアンドヘルスサイエンスの学長である共同研究者のブライアン・ストロム博士は、次のように述べています。

「医師が子供のための咳止め薬や風邪薬を避けるといったアドバイスを聞いているのはうれしいことですが、それを抗ヒスタミン薬に切り替えるということが必ずしも改善にはつながりません。」

この研究は7月29日に『JAMA Pediatrics』誌に掲載されました。

 

【以下のウェブサイトより引用】

Are Too Many Kids Prescribed Antihistamines?

Health News