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妊婦にとってインフルエンザの予防接種は、インフルエンザ自体よりも安全

スウェーデンの研究者は、妊娠中の女性はインフルエンザの予防接種を受けるべきであると述べています。
新しい研究では、妊娠中にインフルエンザにかかることは、インフルエンザワクチンを受けないよりも悪影響があることが示されており、ワクチンは安全で健康な妊娠を促進するための手段の一部です。

インフルエンザの予防接種は妊婦に害を及ぼさないことは、既に知られています。
インフルエンザワクチンによって流産リスクが増加したり、妊娠関連の合併症を引き起こすことはありません。
現在、複数の研究によって、ワクチン接種が胎児に与える影響が調査されています。

スウェーデンの研究者たちは、妊娠中に受けたインフルエンザの予防接種が、子供に自閉症スペクトラム障害(ASD)を引き起こすリスクがあるかどうかを調べるために、7万人近くの女性を7年間追跡しました。
国立精神衛生研究所によると、ASDと自閉症は「...コミュニケーションと行動に影響を与える」発達障害であるとされています。

しかし、妊婦がインフルエンザによって深刻な病気を発症するリスクは高くなっています。
また、インフルエンザウイルスが胎児に害を及ぼすだけでなく、インフルエンザによって引き起こされる発熱も、二分脊椎や唇裂といった、先天性欠損症の原因となる可能性があります。

この研究では、母親がワクチンを受けなかった約3万人の子供のうち、1.1%がASDを発症しました。
母親が妊娠中にワクチン接種を受けた場合は、約4万人の子供のうち、1%がASDを発症しました。

研究者たちは、6年間以上にわたって子供たちを追跡調査しました。
AUTISM SPEAKSによると、子供は早くて2歳に診断されることがあるものの、ほとんどは4歳以降に診断されるといいます。

しかし、インフルエンザにかかるリスクとは何なのでしょう?
 2009年、ニューヨークタイムズは、35歳の母親がH1N1インフルエンザに感染し、深刻な病気を発症したことを報道しています。
女性はその後、流産してしまいます。
「女性は生存したものの、腎不全に近い状態となり、肺は継続的な高圧酸素により損傷を受け、崩壊し始めていました。」と、タイムズ紙は報じています。
妊娠中H1N1インフルエンザに対するワクチンがなかったため、母親はワクチン接種を受けていませんでした。

母親は妊娠27週週目で帝王切開を行いましたが、赤ちゃんは7分間しか生存できませんでした。
これは極端なケースではありますが、定期的に流行する季節性インフルエンザでさえも、妊婦にとっては信じられないほど危険である場合があります。

COVID-19が世界中で拡大し続けているため、今年はインフルエンザの予防接種を受けることがさらに重要になるかもしれません。
ンフルエンザとCOVID-19には、どちらも同様の初期症状があります。
これは、咳や発熱、筋肉痛、倦怠感です。
妊娠中の女性がこれらの症状を発症し、インフルエンザに対するワクチン接種を受けていない場合、医療従事者は、可能性が除外されるまで、COVID-19に感染していることを前提に、妊婦を治療する必要があります。
また、同時に両方のウイルスに感染する可能性もあります。

出典 2020年9月3日更新 Medical Daily『Flu Shot Safer for Pregnant Women than the Flu』(2020年9月4日に利用)
https://www.medicaldaily.com/pregnant-women-should-get-flu-shot-455756