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JapanRx / 外用抗生物質剤の抗ウイルス作用

外用抗生物質剤の抗ウイルス作用

研究チームは、ウイルス感染に対する細菌の影響を調査している最中、驚くべき発見をしました。
研究者によると、ヘルペスやその他ウイルスへの感染前、もしくは感染直後のマウスに一般的な外用抗生物質剤を塗布したところ、
抗生物質がマウスに坑ウイルス耐性を引き起こしたとと言います。

この研究は、ネイチャー・微生物学(Nature Microbiology)に掲載されました。

ハワード・ヒューズ医学研究所の調査員であり、免疫生物学者の岩崎明子氏の率いる研究チームは、
感染したマウスのヘルペスウイルスと感染症状を軽減した抗生物質、ネオマイシンに注目しました。

彼らは治療されたマウスにおける遺伝子発現を研究し、ウイルスの増殖を阻止するタンパク質であるインターフェロンによって刺激されるより大きな遺伝子発現を観察しました。
さらなる研究を通して、彼らはネオマイシンが、マウスの免疫細胞の受容体を誘発し、それが抗生物質に対してあたかもウイルス感染であるかのように反応することを確認しました。

研究の筆頭著者であるスミタ・ゴピナス氏曰く、研究者らは、インフルエンザウイルスとジカウイルスに感染したマウスにおけるネオマイシンの抗ウイルス効果も確認したと言います。

調査結果は注目に値するものの、研究チームは、ウイルス感染治療のための外用抗生物質剤の使用を推進している訳ではないと話します。
しかし彼らの研究は、抗生物質の抗ウイルス効果に対する理解を深め、良い抗ウイルス薬の開発につながる可能性があると述べました。

その他の研究著者は、、ミョングジョー・キム、タスフィア・ラキブ、パトリック・ウォング、マイケル・バン・ザント、ナターシャ・A・バリー、ツネヤス・カイショ、アンドリュー・L・グッドマンです。

この研究の一部は、米国国立衛生研究所からの助成金によって支えられています。

出典:2018年4月9日『Study: Topical antibiotic triggers unexpected antiviral response』YaleNews(2019年4月3日に利用)
https://news.yale.edu/2018/04/09/study-topical-antibiotic-triggers-unexpected-antiviral-response