医療提供者(Health care provider)との対話で乳がん患者の生活の質を向上

第9回ヨーロッパ乳癌会議で報告された世界的調査結果では 進行乳癌と診断された患者の多くは 医療従事者と一緒に治療法を決めるべきと感じているようです。 このデータによると病気による肉体的、社会的、心理的影響があまり認知されていない地域においてはがん患者に対するケアが必要だとしています。 ニューヨークのCancerCareとロチェスターのハリスインタラクティブの研究顧問者達は進行した乳がん患者へのサポート改善のためのオンラインアンケートを分析しました。 CancerCareのKyle Hornyak氏によると転移性と局所進行を含む進行した乳癌の患者は世界中で250000人いるとされております。 この疾患は健康へ多大な影響があり生涯にわたる治療を必要とし、高い死亡率とはなっていますが患者へのサポートは完備されていません。 21歳以上の転移性乳癌患者1273人への調査を完了し、参加者データは米国、カナダ、メキシコ、アルゼンチン、ブラジル、イギリス、ドイツ、ロシア、レバノン、インド、台湾、香港から集められました。 患者の57％は医療提供者（HCP）との話し合いで治療方法を決定しますが一方36％の患者は治療方法の決定で話し合いは設けず、7％はどちらにも含まれませんでした。 治療方法決定の話し合いには参加しなかったと答えた女性49％は 最適な治療方法を決めてくれると医療提供者を信頼しており、 21％は他に治療選択肢があることを聞かされず、 11％は医療提供者との話し合いをしたくはなかったと答えました。 残りの19％の患者は他の理由により治療選択についての話し合いに参加しなかったと答えました。 研究者は女性の70％治療の際に起こる副作用を把握しており、 62％が治療で起こる痛みや不快感を伝えており、 60％が治療の目的について伝え、 58％が副作用の制御について話し合っており、 53％は他の可能な治療選択肢ついて話し合っていることが分かりました。 治療満足度（39％）、コスト（37％）、アクセス（36％）、および臨床試験（22％）についての話し合いは少なかったとし、 女性の3分の2は治療選択肢は少ないと感じている答えました。 この研究で分かったことを以下のようにまとめました。 進行性乳がん患者のほとんどは自身の健康について心配しています。
進行した乳がん患者のほとんどは周りの理解を得られず、早期段階の乳がん患者とも距離を置いている場合が多いです。
情報共有や同じような乳がん患者達と積極的に話し合いしようとする人たちも 求めるような情報は手に入らない。
家族や友人からのサポートも時間の経過とともに減っていく。
進行した乳がん患者は多くの場合周りのサポートに感謝するが 継続的なサポートが病気によってなくなる心配をしています。

研究者は、患者との話し合いでできるだけ多くの情報を伝え治療の決定を 行うように呼びかけています。 話し合いでは他の治療選択肢と臨床試験、副作用や精神的サポートについての 議論を含むべきとしています。

以下のサイトより引用
http://www.medicalnewstoday.com/articles/274844.php