電話: (050) 5534-5772

平日09:30~18:30(日本時間)

JapanRx / 前立腺がん検査における直腸指診の有効性とは?

前立腺がん検査における直腸指診の有効性とは?

マウントシナイ・ヘルスシステムの回答:

直腸指診は、医療専門家が患者の直腸に手袋をはめた指を入れて、異常や成長がないか前立腺を調べる検査です。
電子機器ではなく指(digit)を使用するため、「デジタル(digital)」直腸検査と呼ばれます。
この検査は、前立腺や直腸または結腸がん検査の一部として使用されます。


マーク・B・ガーニック医師(血液内科医および腫瘍内科医)の回答:

直腸指診(DRE)は、医師が手袋をはめた指を直腸に挿入して、前立腺の異常を感じ取るスクリーニング検査です。
このスクリーニング検査は便利ですが、確実な方法ではありません。
検査精度は、検査を行う医師の技術に依存します。
さらに、初期のがん性腫瘍はDREで検出するには小さすぎることが多く、また腫瘍が医師の指が届かない領域にできる場合もあります。(触診できる部分は前立腺の奥のみですが、ほとんどの前立腺がんはこの場所に発生します。)
これらの理由から、前立腺がんのスクリーニングにDREのみを用いる医者は、サイズが最も小さく、最も治療しやすい腫瘍を見逃すことがあります。
多くの医師が、前立腺特異抗原検査も併せて行うのはそのためです。
一方、医師が感じることのできない小さな腫瘍である場合、将来的な問題を引き起こす可能性は低くなります。


UCLAヘルス代表、マーク・S・リトウィン医師(泌尿器科医)の回答:

前立腺がんの直腸指診(DRE)におけるデジタルという言葉は、コンピューターとは何の関係もありません。
デジタルとは、診察中に直腸内、前立腺上に置かれる医師の指を指します。
恥ずかしさや不快感が多少あるかもしれませんが、前立腺がんの早期診断につながれば、この検査によって命が救われる可能性があります。

直腸指診(DRE)の結果が完全に正常であっても、男性が前立腺がんを発症することはよくあります。
このケースでは、腫瘍が前立腺近くではなく、奥深くにあることで、医師が異常を感じることができない場合があります。
あるいは、腫瘍が前立腺壁から遠く離れているか、触診するには小さすぎる場合もあります。
通常の前立腺検査だけで済ませたいと思われるかもしれませんが、これだけでは完全に判断できません。
したがって、前立腺特異抗原(PSA)血液検査を受けることも、早期発見には必要です。

出典 Sharecare『How effective is a digital rectal examination in prostate cancer screening?』(2020年2月13日に利用)
https://www.medicinenet.com/script/main/art.asp?articlekey=228072