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JapanRx / 出生異常と米国都市の大気汚染との関連

出生異常と米国都市の大気汚染との関連

世界のいくつかの都市では、大気汚染にさらされるとことは妊婦にとって有害であることがわかっています。
大気中に漂う粒子状の物質は出生異常や胎児の死亡を引き起こすことが、最近判明しました。

米国科学アカデミー紀要ジャーナルに発表された研究では、世界中で多量に存在する硫酸アンモニウムの影響が強調されています。
この物質はアジアの他、テキサス州のヒューストンやカリフォルニア州のロサンゼルス等、アメリカの都市において高濃度に存在することがわかっています。

テキサスA&M大学およびカリフォルニア大学サンディエゴ校の研究者らは、雌のラットに対する大気汚染の影響を調査し、ヒトにも同様の影響がある可能性を指摘しました。

「硫酸アンモニウムは一般的にそれほど有害ではないとされていますが、私たちの調査結果では、妊娠中の雌のラットに大きな影響を与えたことが示されました。」と、研究者らは声明の中で述べています。
「この深刻な影響を引き起こした原因はわかっていませんが、私たちは、ナノ粒子のサイズや酸性度が原因である可能性があると推測しています。」

テキサスA&M大学で大気科学の教授を務めるレーニ・チャン氏は、この物質は一般的に石炭の燃焼の他、農業や自動車、動物の排出物に由来すると述べました。
研究者らは、研究対象動物では大気汚染によって胎児の生存率が低下し、低出生体重児の出産につながり得る妊娠期間短縮を引き起こし、脳や心臓、臓器を損傷したことを見出しました。


- 大気汚染と妊娠のリスク
チャン氏は、硫酸アンモニウムは「世界中で重大な問題となっている」と言います。
世界保健機関(WHO)は、、世界の10人中9人が大気中に高濃度の汚染物質が含まれる地域に住んでいると推定しています。

大気汚染への暴露は、年間700万人以上の早期死亡と関連しています。
米国環境保護庁は2018年、米国の人口の約3分の1が質の悪い空気を吸っているという報告を発表しました。

「大気汚染に関連した健康問題の予防や治療に関する診療ガイドラインはありません。」とチャン氏は言います。
「私たちの研究は、動物モデルを使用し十分に管理された曝露実験の実施により、将来の大気汚染管理における大きな手掛かりを提供し、治療介入や治療方法の開発に希望があること実証しました。」

出典:2019年5月30日更新 Medical Daily 『Air Pollution In Some US Cities Linked To Birth Defects, Deaths』(2019年5月31日に利用)
https://www.medicaldaily.com/air-pollution-us-cities-linked-birth-defects-deaths-435782