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JapanRx / 不妊症の女性はがん発症リスクが高いことが研究で明らかに

不妊症の女性はがん発症リスクが高いことが研究で明らかに

不妊症は、特定の種類のがん発症リスクの上昇と関連しています。
米国の出産可能年齢の女性64,000人以上を対象とした新しい研究では、不妊症の女性は不妊のない女性と比較して18%リスクが高い結果となりました。

研究者は、生殖能力の問題が卵巣や子宮、乳房にがんを発症する可能性を高めると述べました。
また研究チームは先日の火曜、肺や甲状腺、肝臓、胆嚢のがん、ならびに白血病のリスクもわずかに上昇することが発覚したことを、オンラインニュースサービスEurekAlertで報告しました。

全体として、不妊症の女性は2%の確率で上記いずれかの疾患を発症します。
ジャーナル・ヒューマン・リプロダクションに掲載されたこの調査結果は、アメリカの不妊検査や治療に関連する医療保険申請を分析した結果に基づいています。

研究者らは、50州全域で不妊と診断された64,345人の女性のデータを検証しました。
研究チームはこれらのデータを、30代の間に不妊の報告がなかった3,128,345人の女性とデータと比較しました。

約4年間に及ぶ分析結果では、不妊女性の内1,310人が、不妊でない女性の内53,116人ががんに罹患していました。
両方のグループにおいて最も一般的ながんは乳がんでした。

本研究の筆頭著者で、スタンフォード大学医学部の准教授であるマイケル・アイゼンバーグ氏によると、
推定では不妊女性の49人に1人ががんを発症するのに対し、不妊のない女性の発症率は59人に1人となりました。

研究者は、出産によってがんリスクの軽減がもたらされた可能性を示しています。

しかし、スタンフォード大学医学部生殖内分泌学および不妊研究の研究者であり、本研究の主任研究員であるガヤスリー・マルガパン氏は、
この研究では不妊とがん発生との直接的な原因や関連性が確認されていないと言います。

「この研究で私たちが発見したがん増加の原因は、不妊症そのものであるのか、不妊症の原因によるものであるのか、不妊治療によるものであるのか分かっていません。」
と彼女は述べました。そして、こう続けています。
「これらの間に関連があることしか提示できません。」

マルガパン氏の研究チームは、不妊症女性の長期的ながん発症リスクに影響を及ぼしている可能性がある要因を特定するために、より長期間に渡る更なる研究を行いたいと考えています。

出典:2019年3月14日更新『Infertile Women Have Higher Risk Of Developing Cancer, Study Finds』Medical Daily(2019年3月29日に利用)
https://www.medicaldaily.com/infertile-people-have-higher-risk-developing-cancer-study-finds-431035