リザクト (リザトリプタン)

リザクトは片頭痛の急性発作に使用されます。

片頭痛は、頭部の血管の拡張から生じると考えられています。
リザクトは、これらの血管を収縮させる（狭くする）ことによって作用し、それによって片頭痛を緩和します。

首の痛み、眠気、口の渇き、めまい、重苦しさ、吐き気、衰弱、顎の痛み、喉の痛み、感覚異常（チクチクとしたかゆみや痛み）、熱傷感

できるだけ早く片頭痛を和らげるためには、頭痛を感じたらすぐにリザクトを服用してください。
服用後はしばらく静かで暗い部屋で安静にすることで、片頭痛を和らげる助けとなります。
リザクトは医師の指示どおりに服用してください。 リザクトを過剰摂取すると、副作用発生の可能性が高まります。
リザクト使用前よりも頻繁に片頭痛が発生する場合は、医師へご相談下さい。
リザクトを3ヶ月以上連続で使用された場合は、医師へご相談下さい。
眠気やめまいの原因となりますので、服用後は運転をお控えください。
リザクト服用の際、アルコールの摂取はお控えください。片頭痛の悪化、新たな片頭痛の発生に繋がる恐れがあります。

Q.リザクトは麻薬/血液希釈剤/ベンゾジアゼピン系薬剤/鎮痛薬/規制物質/非ステロイド性抗炎症薬ですか？
アスピリン/カフェイン/アセトアミノフェンを含みますか？
リザクトは、急性片頭痛の治療に使用される選択的セロトニン5-HT1B/1D受容体作動型と呼ばれる薬物のクラスに属します。
麻薬/血液希釈剤/ベンゾジアゼピン系薬剤/鎮痛薬/規制物質/非ステロイド性抗炎症薬ではありません。
また、アスピリン/カフェイン/アセトアミノフェンを含みません。

Q.リザクトは安全/気分を高揚させる/眠くなる/血液を希釈する/頭痛を再発させますか？
リザクトは、処方されたとおりに服用いただくと安全です。頭痛の再発や血液希釈の原因となることはありません。
眠気を引き起こすことはございます。

リザトリプタンは片頭痛の急性期治療薬です。拡張した血管を収縮させたり、血管周囲の炎症をとることで、片頭痛の痛みをやわらげます。リザトリプタンはトリプタン系のお薬で血管内側のセロトニン受容体（5-ＨＴ_1B/1D）に作用して、拡張した血管を収縮して痛みを和らげます。また、三叉神経に作用して痛みの原因となる炎症をもたらす神経ペプチドを抑えます。リザクト （安息香酸リザトリプタン）には偏頭痛の原因を治したり、予防したり、偏頭痛の発現頻度を減らすなどの働きをするものではありません。 　偏頭痛は頭の片側に発作的に脈打つような痛みや吐き気を伴ってでる頭痛です。男性よりも女性に多くみられます。多くの人（１/３）の場合で、目がチカチカしたり、鼻の奥がどくとくの感じを察知したりなど前兆を感じます。いったん発現すると４時間～72時間ほど痛みが続きます。そのため、偏頭痛のために穏やかな日常生活が過ごせない、大切なイベントに出席できない、楽しみにしていた旅行が台無しになってしまったなど多くの人を苦しませています。偏頭痛の原因は未だ分かっていませんが、一般的にセロトニンの働きが何らかの原因で障害を起こすという説が唱えられています。 　偏頭痛を引き起こすはっきりとした原因は分かっていませんが、それぞれに偏頭痛を引き起こしやすい要因がある場合があります。チョコレートやチーズなどの食べ物、睡眠不足、寝過ぎ、天候、ストレス、運動不足、強い香りの香料、強い光刺激などです。自分が偏頭痛を引き起こしやすい要因を把握し、それを避けるようにすることも予防のひとつです。

※医師に指示された服用方法に従って下さい。
※用量は症状等により異なりますので、以下は目安としてお読み下さい。

• 比較臨床試験では、成人の片頭痛急性期治療には、リザトリプタン5mgおよび10mg1回の服用で効果があることが示されました。
• 10mgは5mgよりも効果が高い可能性があるという証拠も存在します。
• リザトリプタン錠に対する反応性は個人によって異なります。
• そのためリザクト錠の用量は、10mg錠の効果や副作用リスクを考慮しながら、個人に合わせて決定する必要があります。

【再投与】
各リザクト錠の服用感覚は最低2時間空け、24時間以内に30mgを超えて服用してはいけません。
30日間で平均4回を超える頭痛における治療の安全性は確立されていません。

【小児患者（6～17歳）の服用量】
小児患者に対する用量は、患者の体重に基づいて決定されます。
体重40kg以下の患者にはリザクト5mg錠が、体重40kgを超える患者にはリザクト10mg錠が推奨されています。

6～17歳の小児患者に対し、リザクト錠を24時間以内に2回分以上使用した場合の効果や安全性は確立されていません。

【プロプラノロール使用中の患者】
プロプラノロールを使用中の場合はリザクト5mg錠を選択する必要があり、24時間以内に最大3回まで使用できます。

小児：
プロプラノロールを使用中の体重40kgを超える小児患者（6～17歳）には、リザクト5mg錠1回のみの使用が推奨されています。※24時間の最大用量は5mgです。
プロプラノロールを使用中の体重40kg以下の小児患者には、リザクト錠を使用すべきではありません。

• 片頭痛の頭痛発現した時に服用し、頭痛予防に使用しないこと。
• 服用しても効果がみられない場合は追加服用せず、病院で検査し頭痛の原因を確かめること。
• 他の薬との飲み合わせが悪い物があるので医師と相談すること。
• 心臓,腎臓や肝臓の悪い人など持病のある人は医師と相談すること。
• 服用後にめまい、傾眠等が起こることがあり、自動車の運転やその他危険を伴う作業を行う場合には注意する。
• 喫煙や飲酒は控えるようにしてください。

下記の場合の本剤の使用はできません。

• 重度の腎機能低下している場合
• 重度の肝機能低下している場合
• 心臓発作の既往歴がある場合
• 心臓病、虚血性心疾患、狭心症の場合
• プリンツメタル狭心症がある場合
• 末梢血管疾患に罹っている場合
• 一過性脳虚血発作がある場合
• ガラクトース不耐症の場合
• 18歳未満及び65歳以上の患者への投与は推奨されていません。

安息香酸リザトリプタンには血管を収縮させる作用があるため循環器系に病気のある人は注意が必要です。狭心症や心筋梗塞を悪化させるおそれがあります。

本剤の使用中は心機能を含む検査を定期的に受けて状態を確認することが望ましい。
いつもと違う頭痛の感じが違うと感じた場合は、医師に相談してください。

• 副作用の可能性が高まるため次のようなモノアミン酸化酵素阻害薬（MAOI）と一緒に服用しないでください。

フェネルジン、トラニルシプロミン、イソカルボキサジド、モクロベ​​ミド、リネゾリド

• 最初の投与により偏頭痛に効かない場合には鎮痛剤含むアスピリン、パラセタモール、イブプロフェンなど非ステロイド性抗炎症薬（NSAID）と併用してもかまいません。
• 下記のような5HT作動薬とは併用しないでください。

アルモトリプタン、スマトリプタン、ゾルミトリプタン、フロバトリプタン、ナラトリプタン、エレトリプタン 下記のようなセロトニン活性を高める薬と併用するとセロトニン症候群という副作用のリスクが高まるため注意してください。

• シタロプラム、エスシタロプラム、フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチン、セルトラリン、ベンラファキシン、デュロキセチン 24時間以内にジヒドロエルゴタミン、メチセルジド、エルゴタミンを服用している場合は、リザトリプタンを服用しないでください。
• 薬草療法セントジョーンズワート（セイヨウオトギリソウ）との組み合わせでの使用は推奨されません。
• 血液中のリザトリプタンの濃度が増加し副作用のリスクが増加するためプロプラノロールとの使用は推奨されません。もし併用される場合には医師と相談して投与タイミング、用量を調整する必要があります。

妊娠中、または妊娠している場合は医師に相談してください。
授乳中の場合は医師に相談してください。母乳への薬成分移行があることが分かっています。

リザトリプタンの子供のへの使用についての安全性は確立されておりません。