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JapanRx / マウス実験:新しい薬物の併用が腫瘍の増殖を遅らせ腫瘍細胞を死滅させる

マウス実験:新しい薬物の併用が腫瘍の増殖を遅らせ腫瘍細胞を死滅させる

  薬物耐性や、小児においての低悪性度神経膠腫の治療を目的とした新しい薬剤の組み合わせは、マウスモデルにおいて、腫瘍の増殖を遅らせ、
腫瘍細胞を死滅させました。

小児における、低悪性度神経膠腫は脳腫瘍の最も一般的なタイプであり、全腫瘍タイプのほぼ50%を占めています。
多くの場合、これらの腫瘍は手術で治療することができますが、手術が不可能な部分に腫瘍ができることもあれば、手術後に腫瘍が増殖することもあります。

ジョンズホプキンス大学キンメル癌センターの腫瘍学および小児脳腫瘍の専門家である准教授エリック・ラーベ博士は、次のように述べています。

「低悪性度神経膠腫の治療を受けた患者の約50%に腫瘍が再発し、化学療法による追加治療が必要となっています。
再発腫瘍は化学療法には耐性であることがあります。我々研究者は、カルボプラチンとエベロリムスを組み合わせることが、より効果的ではないかと思いました。」

彼らは、カルボプラチンと組み合わせた低濃度のエベロリムスを用いて4つの異なるヒト細胞株を治療した場合に腫瘍細胞は死滅するか、
または成長速度が低下しました。

そして研究者らは、マウスモデルにおいても毒性を発現せずに同様の結果を確認しました。

カルボプラチンまたはエベロリムス単独で治療した場合、低悪性度神経膠腫癌細胞と同じ細胞株はカルボプラチンに応答しなかったかまたは成長し続けました。
同様に、いくつかの細胞株はエベロリムス単独に対しては耐性がありました。

研究者らは、エベロリムスがカルボプラチンを解毒するために癌細胞が使用する重要なメカニズムを破壊するということを発見しました。
カルボプラチンの力を高めるエベロリムスの能力は、この組み合わせが患者に効果的に使用できることを示しています。

現時点では、小児低悪性度神経膠腫におけるエベロリムスの臨床試験において、エベロリムスに対する反応を予測する可能性がある「mTORマーカー」の発現について、
各患者の一部の腫瘍組織を評価する必要があります。

ラーベ博士は、次のように述べています。
「将来的には、高レベルでmTORを発現している患者には、カルボプラチンと一緒にエベロリムスを投与することができるかもしれません。
我々の研究に基づくと、同時に、mTORを遮断しない限り、これらの腫瘍はカルボプラチンに耐性があると予測しています。」

【以下のウェブサイトより引用】 
https://www.acenewz.com/new-drug-combination-slowed-tumor-growth-killed-tumor-cells-in-mice/