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ブメタニドは自閉症スペクトラム障害の子供たちに利益をもたらすかもしれません

薬物療法年代記(Annals of Pharmacotherapy)に発表された文献レビューでは、
低用量の経口ブメタニドが、行動療法が利用できない中等度から重度の自閉症スペクトラム障害(ASD)の患者に有益であることが示されています。

研究著者らは、検索エンジンPubMedやオンラインデータベースMEDLINEにて、1946年から2018年10月までの関連する無作為化対照臨床試験を検索し、
2~18歳のASD患者208人に対する経口ブメタニドの作用が審査されていたことを発見しました。
この研究は、さまざまな自閉症評定を通して、中核の行動特性に対するブメタニドの効果を測定しました。

小児自閉症評定尺度を用いて90日目の改善度合いを分析したところ、1つの試験でのみ経口ブメタニドの統計的有意性が示されました。
床全般印象尺度を用いた試験では、3つ中2つの試験で統計的有意性が観察されました。
自閉症行動チェックリストと対人応答性尺度を用いた分析を行った際は、2つの試験にて経口ブメタニドの統計的有意性が見られました。

社会的コミュニケーションや交流、興味の制限といった行動特性は、ブメタニド治療によって最も改善されました。
しかし著者はこの用量範囲試験において、線量反応関係を報告していません。

高用量のブメタニドを使用した際、低カリウム血症や多尿症の頻度が増えました。
副作用による中断は、17%から43%の範囲となりました。
この研究ではブメタニド0.5mgの1日2回投与が最も良く使用され、最も忍容性が高いことが証明されました。

ASDの中核症状に対するFDA承認済の治療法は存在しないため、
「このレビューは、ADSにおけるブメタニドの予備的な安全性と有効性データを示すものです。」
と著者らは結論付けています。

出典:2018年12月7日更新『Bumetanide May Benefit Children With Autism Spectrum Disorder』MPR(2019年4月5日に利用)
https://www.empr.com/home/news/bumetanide-may-benefit-children-with-autism-spectrum-disorder/