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コロナウイルスにマスクは必要なく、予防法は他にある

今年はマスクにとって重大な年となっていますが、今はまだ2月です。

まず、山火事がありました。

現在オーストラリア人は、コロナウイルスから身を守るためにパニックに陥り、マスクを購入しています。

世界保健機関が「公衆の1番の敵」と呼ぶコロナウイルス(COVID-19と命名された)の大流行では、確定症例が69,000件以上出ており、死者は1,600人以上に上っています。

このインフルエンザ様の感染症がどの位拡大し、致死率はどの程度であるのかは明らかになっていませんが、オーストラリアの保健当局は、一般大衆がマスクを着用する必要は無いと述べています。

しかし、感染リスクを減らす方法はいくつか存在します。
こうした方法に従うことで、インフルエンザや風邪を含む感染症を予防できる可能性を高めることができます。


<マスクが必要ない理由>

現段階では、オーストラリアでコロナウイルスに感染するリスクは低いでしょう。

これまでの所、(オーストラリアでは)ヒトからヒトへのウイルス感染は起こっておらず、オーストラリアにおける感染者は全員、最近中国へ渡航していました。

「現状確認されている症例は全て、湖北省から来た、もしくは湖北省からの感染者と接触したことで発症しています。」と、オーストラリアの最高医務責任者であるブレンダン・マーフィー氏は水曜日、RN Breakfastに語りました。

すなわち、リスクが非常に低いことを考えると、一般大衆がマスクを着用する理由はほぼないということです。

「より広範な対策を講じる必要があるのは、オーストラリアのコミュニティにおける持続的なウイルス感染が証明された場合に限ります。」と、マーフィー氏は言います。


<健康な人がサージカルマスクを使用しても“意味が無い”>

専門家は、コロナウイルス感染者はほとんどの場合、くしゃみや咳をする際発せられるわずかな分泌物である、「飛沫」を介して感染を拡大していると考えています。

このため、ウイルスは近距離で接触した人々の間で拡大する傾向にあります。
サージカルマスク(多くの人が公共の場で着用している)は、感染者から発せられる大きな飛沫や液体に対して、ある程度の保護作用があります。

マスクの着用は体調の悪い人に対して推奨されており、武漢のような疾患の発祥地では賢明な予防策とされているのは、これが理由です。

しかし、サージカルマスクは、呼吸器を守るような設計はされていないと、ニューサウスウェールズ大学の感染症疫学者であるアブラー・チュータイ氏は述べました。

「マスクは19世紀前半に作られ、外科医が病原を手術室に持ち込まないために使用し始めました。」と、チュータイ氏は言います。

「主な目的は、感染の拡大を防ぐためです。」

サージカルマスクは顔の周りを覆わない為、ウイルスが含まれた空気中の粒子を防ぐことはできません。

「体調の優れない人はマスクを使用すべきです。健康的な人は、コミュニティレベルでは、マスクを使用しても意味がありません。」と、チュータイ氏は述べました。

ただし医療従事者は例外であり、オーストラリア政府はマスクの着用を促しています。

「医療従事者は患者と直接近くで接触するため、マスクや防毒マスクを使用する必要があります。」と、チュータイ氏は言います。

山火事の煙への使用が推奨されるR2マスクなどの防毒マスクは、サージカルマスクよりも分厚く、空中浮遊粒子の95%を遮断することができます。

しかし、こうしたマスクは付け心地が悪く、長期間着用することは困難であるため、感染が広範囲に拡大していないオーストラリアでは一般人の使用は推奨されていません。


<適切な手洗いの実施>

最新のコロナウイルス株を予防するワクチンは無いことを考えると、感染を予防する一番の方法は、ウイルスに触れることを避けることです。

健康な人はマスクについて心配するのではなく、通常インフルエンザ感染を予防するために行うような予防措置を講じる必要があります。

風邪やその他季節性ウイルスと同様に、自分で出来る事のなかで最も重要のは、頻繁な手洗いです。

研究では、手洗いによって病気や感染の蔓延を大幅に予防できることが示されています。

手洗いは、トイレに行った後以外にも、以下のようなタイミングで行う必要があります。

  • 咳やくしゃみをした後
  • 食事の前や料理中
  • 動物に触れた後
  • 体調の悪い人の世話をした後

適切な方法で手洗いを行うことも大切です。
水道水でさっと洗い流すだけでは、あまり意味がありません。

手に付着した細菌を適切に除去する為には、少なくとも20秒間、石鹸と清潔な流水で手を洗う必要があります。

水が無い時は、アルコールが最低60%含まれた手指消毒剤や消毒ジェルを使うと良いでしょう。


<触る物に注意する>

季節性疾患が拡大する最大の原因は、汚染されたものの表面から手に細菌がうつることです。
ウイルスが一旦手に付着すると、そこから口や鼻、目にうつり、細胞内に進入し病気を引き起こすことは非常に容易です。

ですので、特にしばらく手洗いをしていない場合は、目や鼻、口を触らないようにしましょう。

咳やくしゃみをする時は、肘やティッシュで口や鼻を覆い、使用済みのティッシュは蓋つきのゴミ箱に捨てましょう。

頻繁に触る物や表面を掃除したり、消毒するのも良い方法です。

風邪やインフルエンザと同様に、体調の悪い人と密接に関わることは避けましょう。
そして、病気になった場合は、他人との距離を置き、病気をうつさないようにして下さい。


<医者にかかるタイミング>

最近中国に渡航し、インフルエンザのような症状がある場合は、直ちに病院に電話し、自身の症状および渡航歴について説明する必要があります。

来院前に他の人を感染から守る対策を取る必要がありますので、事前連絡無しに病院の診察予約を行ったり、来院することは避けましょう。

出典 2020年2月17日更新 ABC News『We don't need face masks for coronavirus. But there are other ways to protect ourselves』(2020年2月19日に利用)
https://www.abc.net.au/news/health/2020-02-17/coronavirus-face-masks-hygiene-prevention/11958878