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こむら返りの予防法、自宅での治療法

痛みを伴うこむら返りは、ただ不快なだけではありません。
通常夜に起こるため、目が覚めてしまい、必要な休息と睡眠を妨げることがあります。

こむら返りの原因には、過度の運動から神経学的状態、循環障害までと幅広くあることで、この問題は複雑化しています。
また、突発性の原因があることもあるため、本質的に原因は不明となっています。

しかし、こむら返りが一般的で、原因が非常に多いからといって、良い予防法や治療法がない訳ではありません。
家庭医のマシュー・ゴールドマン医師は、最良の選択と避けるべき物事について、以下に説明しています。


<こむら返りの予防>

こむら返りを完全に防げる可能性は低いですが、このような痛みのより一般的な原因を引き起こすリスクを部分的に低下できる行動は確実に存在します。

  • 水分補給

こむら返り、および一般的な筋肉のけいれんの大きな原因のひとつは脱水症です。
ゴールドマン医師によれば、一般に、毎日少なくとも6〜8杯の水を飲む必要がありますが、特に外で活動する際は、摂取量を増やすことが推奨されるといいます。

通常、目標は尿を透明に保つことです。
尿が黄色、こはく色、オレンジ色などになった場合は、脱水症状があり、水分摂取量を増やす必要がある可能性があることを示しています。

脱水症状を回避するもう1つの方法は、摂取するアルコールとカフェインの量を制限することです。

尿の色や脱水について懸念がある場合は、医療従事者に相談してください。


  • 運動ケア

過労やその他運動習慣もこむら返りを引き起こすことがありますが、これには対処法があります。

ゴールドマン医師はまず、足にぴったりとフィットし、適切にサポートする靴を履けているかどうか確認すべきだといいます。
足裏のアーチの高低や靴底の種類、必要な安定性によらず、適切なランニングシューズを選ぶことは、体に大きな影響を与える可能性があります。

次に、運動の前後に適切なストレッチを行えているか確認しましょう。
ストレッチ、特にダイナミックストレッチングは、筋肉を温め、その後行うあらゆる活動への準備に役立ちます。
そして、適切なストレッチを行うことで、運動中および運動後の筋けいれんを防ぐことができます。

特に、ふくらはぎのこむら返り予防に役立つストレッチがあります。
まず壁から3フィート(約90センチ)離れて立ち、前かがみになり、伸ばした腕で壁に触れ、足は平行に保ちます。
この姿勢を保ったまま5秒数えた後、体の力を抜きます。
同様のストレッチを1度に最大5分間続け、これを1日3回行いましょう。


<就寝前の準備>

最後に、こむら返りは夜間に発生する可能性が最も高いので、これを予防するため、夜、毎日の習慣の一部としてできる就寝前のエクササイズがあります。
ゴールドマン医師は、就寝の直前に、足をゆっくりとのばしたり、散歩や短いサイクリングなどの軽い運動を行うことを提案しています。

睡眠の際も、睡眠姿勢の調節など、予防に役立つ可能性のある行動がいくつかあります。
仰向けで眠る人は、つま先が上を向いたまま維持されるよう枕を使って調節してみてください。
そして、仰向けで眠る人は、ベッドの端から足を垂らしてみてください。
これらの姿勢は両方、睡眠中リラックスした姿勢を保つのに役だつ可能性があると、彼は付け加えています。



<こむら返りの自宅療法>

こむら返りは不快で、痛みを伴うことが多いので、できるだけ早く取り除きたいと思うでしょう。
こむら返りを直ちに確実に治す方法はありませんが、症状の軽減に役立つ方法はいくつか存在します。

  • ストレッチやその他活動

こむら返りが発生した際簡単に緩和する方法の1つは、ストレッチです。
ゴールドマン医師が提案する1つのストレッチは、次の通りです。
起立したまま(もしくは足を組まずに座ったまま)、足をまっすぐ延ばし、つま先がすねの方向を向くまで足先を持ち上げ、手が届く場合はつま先を引っ張り、届かない場合はタオルなどを用いてひっぱって下さい。

ウォーキングや足を小刻みに動かすなどの運動も、こむら返りの改善に役立つ可能性があります。
手やローラーで、けいれんの起きた筋肉をマッサージすることもできます。
そして最後に、起立したまま足を床に押し付け、けいれんした筋肉を伸ばす方法もあります。


  • 温冷法

ゴールドマン医師によると、温度を大きく変化させることで、こむら返り改善に役立つ可能性があるといいます。
ストレッチに加えて、ヒーティングパッドや温かいお風呂のいずれかを使ってけいれんを起こした筋肉に熱を加えることで、体をリラックスさせ、筋肉への血流を増加させることができます。

逆に、こむら返りが治まるのを待つ間、アイスパックを使用して痛みを和らげることができます。
氷は直接皮膚にふれないよう、タオルなどにくるんで使用してください。


  • 薬の服用

市販の鎮痛剤は、こむら返りをすぐに解消することはできませんが、イブプロフェン(アドビル、モトリン)やアセトアミノフェン(タイレノール)は、けいれんに伴う痛みを和らげるのに役立ちます。
薬の安全性については、かかりつけ医に相談してください。

出典 2020年8月24日更新Health essentials『How to Prevent Leg Cramps and Treat Them at Home』(2020年8月25日に利用)
https://health.clevelandclinic.org/how-to-prevent-leg-cramps-and-treat-them-at-home/