ダパグリフロジン(フォシーガ)で大幅に血圧が改善

新しい研究では、カルシウムチャンネル遮断薬やβ遮断薬で治療している患者の利点が示されています。

ダパグリフロジンは、ナトリウム - グルコース輸送タンパク質の阻害剤で、2型糖尿病の治療のために使用されています。

この薬は、腎臓でのグルコースを吸収するタンパク質の輸送を遮断することにより、体が尿を介してグルコースを排除することができます。
本薬は、2014年1月にFDAに承認されました。
多くの研究が、糖尿病の治療と管理のために他の老舗の糖尿病薬とダパグリフロジンの組み合わせによる有効性を示しています。

その抗高血糖という作用以外に、ダパグリフロジンには、心血管疾患への効果も示されています。
糖尿病と高血圧の両方の治療にダパグリフロジンを使用するといった研究はそう多くはありません。
2015年11月に医療誌Lancetに発表された新しい研究では、ダパグリフロジンは、コントロール不良の2型糖尿病や高血圧の患者に、血圧およびHbA1c値を下げる効果があると発表されています。

この研究は、2010年10月から2012年10月の間に、16か国311か所から集められた449人を対象に行った二重盲検、プラセボ対照、第3相試験です。

コントロール不良の2型糖尿病や高血圧のある被験者は、7.0%~10.5%の範囲でのHbA1c値、そして、24時間の平均血圧が130/80mmHg以上でした。
彼らに処方された抗高血圧薬は、β遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、サイアザイド系利尿薬、およびレニン-アンジオテンシン系の遮断薬で、薬はランダムに割り当てられ、1対1の2つのグループに割り当てられました。

介入群は、降圧薬とインスリンの使用に加え1日1回ダパグリフロジン10mgが処方されました。
この研究では、着座収縮期血圧とのHbA1c値の変化に焦点を当てました。

24週目での結果は、ダパグリフロジンを処方された被験者は、プラセボ群と比較して着座収縮期血圧が下がりました。
糖尿病のコントロールについては、介入群のHbA1c値の濃度に有意な減少がありました。
介入群では、β遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬を処方された被験者の血圧の低下は、チアジド系利尿薬を処方された被験者における結果よりも大きくなりました。この研究では、同様の有害事象が両群で観察されました。

この研究では、2型糖尿病や高血圧の患者は血糖値と血圧の両方を制御するために、ダパグリフロジンを使用することができるという結論に至りました。
ベータ遮断薬またはカルシウムブロッカーを既に摂取している患者は、ダパグリフロジンを服用すると、さらに血圧を低下させることができます。この研究で、臨床医は、患者の目標血圧に応じて降圧薬の用量を減らすべきだとしています。

2型糖尿病は、心臓の問題や腎疾患などの他の合併症を引き起こす可能性がある最も困難な病気です。死亡率の増加はこの疾患に関連しています。
2型糖尿病は、大血管疾患、腎疾患や脳血管疾患に続く主な死亡原因として知られています。
本研究以外にも、2015年4月に、医療誌『糖尿病ケア』に発表された、別の研究でもまた、既存の心血管疾患や高血圧症の既往歴のある2型糖尿病患者においての、ダパグリフロジンの有効性と安全性を報告しました。
研究では、ダパグリフロジンは、患者が自分の血糖値をコントロールするのに役立つだけでなく、心血管リスクを減らすことができると発表されました。

ダパグリフロジンは、102週間の間、メトホルミンに追加した場合、メトホルミンでの単独治療が不適合だった、2型糖尿病患者における低血糖症の危険性を増加することなく、HbA1c値、FPG、および体重を持続的に減らしました。
そのため、現在は、高血糖や高血圧というおそらく糖尿病における二つの主要な問題を治療し、更には減量にも一役買うという治療法があるのです。しかし、いずれの新薬でも、尿路感染症については注意が必要です。

2型糖尿病とそれに関連する合併症は患者の余命を減らしました。患者が、良好な血糖値と目標血圧を維持するようにすることは大変重要です。
ダパグリフロジンは、両方の疾患を治療するための選択肢として考慮することができます。

(記事元) http://www.diabetesincontrol.com/dapagliflozin-improves-blood-pressure/