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バイアグラが2型糖尿病を防止?!
-と実験では示されているものの、更なる研究の必要性あり。

バイアグラが2型糖尿病を防止?!
-と実験では示されているものの、更なる研究の必要性あり。

小規模実験ではありますが、ED治療薬バイアグラが、2型糖尿病予備軍にとっての糖尿病予防になることが示されました。

米国立健康研究所による資金提供を受けたこの実験では、バイアグラ(シルデナフィル)は肥満で糖尿病予備軍の人の「インスリン感受性」を改善することがわかりました。
インスリン感受性には、効率的にホルモンを使用する身体能力も含みます。

ED治療薬はまた、心臓や腎臓病のリスクに関連した検査値の低下に結びついたことを、 医療誌the Journal of Clinical Endocrinology & Metabolismで報告されました。
しかし実験はわずか42人の被験者という小規模なものであるため、
「シルデナフィルなどの薬物による長期治療が、糖尿病の発症を防ぐかどうかを決定するためには必要となります。」と、研究筆頭著者である、ナンシーブラウン博士はジャーナルのニュースリリースの中で述べています。

テネシー州ナッシュビルにあるバンダービルト医科大学でブラウン博士とそのグループは、糖尿病予備軍で肥満の男女42名に対してその成果を追跡しました。
すべての患者には、無作為に3ヶ月間、バイアグラ、または不活性プラセボを1回25mg、1日3回、摂取するように割り当てました。

研究者は、実験の終了までに、バイアグラ群の被験者は、プラセボ群の被験者と比べて、インスリンに対してより敏感になり、また、心臓疾患や腎臓疾患のリスクの指標となる尿中のアルブミン値が低レベルだったことを確認しました。
何も予防治療をしなければ、糖尿病予備軍の30%は、5年以内に2型糖尿病を発症すると、ブラウン博士のチームは指摘しました。

2型糖尿病を予防するための既存の薬物療法が、心臓に対して負の効果があり、また、腎臓病患者に限られて使用されているため、腎臓や心臓に悪影響なく糖尿病の予防ができるというこのストラテジーは、公的医療に大きな影響を与える可能性があると博士は述べています。

著者らによると、バイアグラは、cGMPと呼ばれる天然の血管弛緩化学物質を分解する酵素を阻害することによって作用します。
また、化学物質のレベルを高める他の薬物の開発も進められています。
では、どのようにして、バイアグラなどのED薬が糖尿病の予防に働くのでしょうか。

「シアリス、レビトラとバイアグラなど、このクラスの医薬品は、勃起を長く続けるだけでなく、内皮細胞や血管の内層などの機能に有益な効果をもたらすことが知られています。」
とニューヨークにあるマウントサイナイ臨床糖尿病研究所の医療ディレクターであるロナルドタムラー博士は説明しています。

彼は、「グルコース[血糖]代謝とインスリン抵抗性への微妙な影響が、以前、動物モデルおよび非常に小規模なヒトでの研究発表に記載されていました。」と付け加えました。

また、リフカ シュルマン博士は、ニューヨークのニューハイドパークにあるロングアイランドユダヤ医療センターの糖尿病棟の院長ですが、彼女は、この研究には合意し、
発見は興味深いとしながらも、
「シルデナフィルが糖尿病予防のための適切な薬物であるかどうかは、更により大きく長期間に渡る研究が必要とされるでしょう。」と述べています。


(出典) http://consumer.healthday.com/