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COVID-19パンデミックの中でインフルエンザのことを忘れてはならない理由

  • 最近の研究によると、政策立案者は、インフルエンザの軽減により多くの注意を払う必要があります。
  • 米国ではCOVID-19との闘いには1兆ドルが費やされる一方で、インフルエンザから命を救う対策には40億ドル未満の費用しか充てられていません。s
  • 2019〜2020年のインフルエンザシーズン(4月に終了)では、2万7千〜6万2千人が命を落としました。

ウォールストリートジャーナルは先週、人体を対象とした候補ワクチンの第三相試験が開始する今年の夏に、COVID-19ワクチン開発における決定的な一歩を踏み出されると報じました。
これらの人体試験では、モデルナ社、ジョンソン&ジョンソン社、そしてアストラゼネカ・オックスフォード大学・ファイザーバイオテックの共同プロジェクトによって開発されたワクチンが扱われます。

COVID-19の治療薬開発における不安の中、インフルエンザウイルスが、対策費用の面で政策立案者からの割を食っているのでしょうか?
ロチェスター大学サイモンビジネススクールの経済学准教授およびウォートン・スクールの経済学教授を務めるジュールズ・H.ファン・ビンスベルゲン氏とクリスチャンC.オップ氏が行った最近の調査によると、実際、政策立案者は、インフルエンザの緩和により焦点を当てる必要があるといいます。

ビンスベルゲン氏とオップ氏は「The Effectiveness of Life-Preserving Investments in Times of COVID-19(COVID-19時代における生命維持投資の効果)」と題された論文の中で、インフルエンザとCOVID-19の緩和における、寿命の延長を目的とした予防対策の有効性を比較検討しました。
彼らは、インフルエンザとCOVID-19の両方を緩和するための対策における「限界能率」の推定に基づいて、「広範囲にわたるインフルエンザワクチン接種」を主張しました。

彼らの研究モデルでは、両方のウイルスを軽減するにあたって、同等の数の生命を救うために必要となる資源投資量を計算します。
「全体の平均余命を最大化するには、投資の限界能率を同等にするため、ハザード全体に資源を割り当てる必要があります。」と彼らは述べました。

6月14日時点では、COVID-19のパンデミックにより約210万件の症例が発生し、米国では11万5千人以上の命が奪われました。
米国疾病予防管理センター(CDC)は、2019~2020年のインフルエンザシーズン(4月に終了)に、2万7千~6万2千人の命が奪われたと主張しています。

「人命を救うことに関心があるならば、インフルエンザ予防接種は、今後多くの人命を救うにあたって、特に効果的な方法であるようです。」とビンスベルゲンは言いました。
彼は、COVID-19の第2波が9月に到来した場合、医療インフラの対処方法についての懸念の高まりに言及しました。
「多くの人が、インフルエンザのシーズン中に入院していることとなります。」と彼は言います。
「そのような事態を避け、インフルエンザ予防接種により多くの投資をして、新たなCOVID患者に対応する余力を残しておくことが、さらに重要であると思われます。」

出典 2020年6月25日更新 World Economic Forum『Why it's crucial we don't forget about flu in the COVID-19 pandemic』 (2020年6月26日に利用)一部抜粋
https://www.weforum.org/agenda/2020/06/influenza-flu-vaccinations-covid19/