糖尿病の治療にメトホルミンを服用している閉経後の女性は・・・

癌になる危険性が低いようです。

糖尿病の治療のため、長期的にメトホルミンを服用している閉経後の女性は、特定の癌の発症やそれらの疾患で死亡するリスクがより低い可能性があると、ロズウェルパーク癌研究所(RPCI)とバッファロー大学(UB)の研究者からの大規模なプロスペクティブ研究で報告されています。

彼らの分析は、女性の健康イニシアチブ(WHI)に基づき、一般的な健康問題に対処するために行なわれました。

研究者はまた、糖尿病の持病がある女性は、持病のない女性に比べて、癌を発症する可能性が高いことがわかりました。
この調査結果は、医療誌『the International Journal of Cancer』に掲載されました。

この研究に尽力したのは、アメリカのロズウェルパークでがん予防管理学科、腫瘍学の准教授である、ジーフォン ゴング博士、および、バッファロー大学で女性の健康イニシアチブの主任研究者であるジャン ワクタウスキー-ウエンデ博士です。

研究者らは、1993年から1998年の間、WHIに参加した、米国内の40か所の臨床センターから得られた、50歳から79歳までの閉経後の女性の情報を分析しました。
糖尿病の持病がない女性と比較した場合、糖尿病の持病のある女性は、全体的に浸潤癌による死亡のリスクが45%も大きかったことがわかりました。
癌による死亡のリスクは、メトホルミンのユーザーと非使用者との間で有意に異なりました。
研究者らは、メトホルミンの使用期間の増加に伴って癌による死亡のリスクを減少させる傾向を指摘しました。

糖尿病でない女性に比べて、糖尿病の女性が浸潤性癌を発症するのは13%以上高いリスクがありました。
これらの女性はまた、以下の癌と診断されるリスクが、20%からその倍の範囲で高くなっていました。
結腸、肝臓、膵臓、子宮内膜および非ホジキンリンパ腫。
研究結果はまた、メトホルミンの使用が、卵巣癌、結腸直腸および乳癌と診断された糖尿病患者に対して、良好な生存率に関連していたことを示しています。

「長期フォローアップが必要なこの大規模なプロスペクティブ研究では、全体のがんと、がん死亡率のリスクを癌部位によって疾患を治療するために、糖尿病と薬の関連について調査しました。」と、ゴング博士は述べています。
「我々の調査結果では、糖尿病は、なお全体的にはがんの危険因子のままであり、ある種の癌のリスクを増大させることを示唆しています。しかし、我々はまた、長年メトホルミンを使用していた患者のうち、特定の癌については、リスクが低減していることを見つけています。」

「女性の健康イニシアチブ」は、高齢女性の長期的な健康に影響を与えるヘルスケアの質問に答えるため、研究者に対して、思慮深く、意味のあるデータを提供し続けます。」とワクタウスキー-ウエンデ博士は述べています。

研究者は、将来的な研究では、癌のリスクと生存に対するメトホルミンの長期的な影響を明確にすることが必要だと述べています。

(記事元)https://www.sciencedaily.com/releases/2016/04/160407150959.htm