Line japanrx.vu Line japanrx.vu
電話: (050) 5534-5772
平日09:30~18:30(日本時間)

歯磨きが心臓の健康維持に役立つかも

新しい研究では、1日3回以上歯を磨くことで、心房細動および心不全リスクが大幅に減少することが示されました。

口腔内に潜む細菌が、私たちの健康の鍵を握っている可能性があります。

研究者は、口内細菌の膵臓および食道がんリスクに関する興味深い手がかりを発見しました。
その他一部の研究では、口腔内の衛生不良と、消化器疾患が関連付けられています。

また、口腔内の健康状態と心血管系の健康状態の関連を強める証拠もたくさん存在しています。

例えば、一部の研究では、脳卒中の緊急治療を受けた人の血栓内に口腔内細菌が見つかっています。
そして専門家は、重度の歯周病と高血圧リスクの大幅な上昇を関連付けています。

逆に、「良い」口腔内細菌は、口腔微生物叢のバランス維持に役立っており、この細菌が破壊されると、血圧を乱し、高血圧を引き起こすことがあります。

口腔内衛生を良好に保つことは、心血管系の健康において重要となるようです。

現在、European Journal of Preventive Cardiologyで発表された新しい研究では、定期的な歯磨きを行うことで、心不全の他、不整脈の一種である心房細動を予防できる可能性が示唆されています。

ソウルにある梨花女子大学校のタエ-ジン・ソン博士はこの新しい研究の上席著者です。

論文の中でソン博士はとチームは、研究の動悸として炎症の媒介的役割があると説明しています。
研究者は、「口腔内衛生が悪いと、心房細動や心不全の仲介役となる一過性菌血症や全身の炎症が引き起こされる可能性がある」と述べています。


<心房細動や心不全、口腔内衛生に関する研究>
研究で、ソン博士とチームは、心不全および口腔内衛生の悪化に伴う心房細動について調べました。
彼らは、韓国全国健康保険システム-健康診断コホート研究の参加者の一部である161,286人のデータを利用しました。

心房細動は、米国で少なくとも270万人が罹患する疾患です。
心房細動患者は、心拍が一定でないために、心臓が効率的に血液を全身に送ることが出来ません。

また、心不全患者の心臓も、必要な血液量を送ることができません。
この障害が疲労を生み、体の他の臓器に十分な酸素が行き届かないことで、呼吸困難が起こることもあります。

研究の参加者は40~79歳であり、過去に心房細動や心不全の既往歴がありませんでした。
2003~2004年の研究開始時、チームは各参加者の身長と体重を計測し、ライフスタイルや口腔内衛生、口腔内衛生習慣について問いました。
参加者はまた、血液検査、尿検査、血圧測定を含むいくつかの検査を受けました。


<歯磨きにより心不全リスクが12%低下する>
10.5年間の追跡調査機関の内、4,911人の参加者が心房細動、7,971人が心不全の診断を受けました。

1日3回以上歯を磨く人は、心房細動リスクが10%低下、心不全リスクが12%低下していました。

年齢や性別、社会経済的地位、身体活動、アルコール摂取、肥満度指数、その他高血圧などの既存症状といった交絡因子は、研究者が分析の中で考慮したため、この結果に影響しませんでした。

研究著者は、以下のように結論付けています。
「口腔内衛生ケアの改善は、心房細動と心不全リスクの減少に関連していました。頻繁な歯磨きや歯医者での歯のクリーニングによってで口腔内衛生を健康に保つことにより、心房細動および心不全リスクが減少する可能性があります。」

しかし彼らは、これは観察研究であるため、研究には制限があり、因果関係を説明することはできないとも述べています。
また、この研究は一つの国に住む人々のみを対象に調査を行っているため、結果は一般化できない可能性があります。

それでも、研究著者は次のように語っています。
「私は大規模な集団を長期間研究したため、結果の信ぴょう性を増しています。」


<研究の強みと限界>
研究の論説で、スイスにあるバーゼル大学病院心血管研究所に勤務する著者のパスカル・マイル氏、およびカナダにあるマックマスター大学公衆衛生研究のデービッド・コネン氏は、この調査結果に対して批判的な視点で述べています。

彼らはこの研究の強みである「大規模サンプルである160,000以上の個人を対象とし、多数の結果を扱い、長期的な追跡期間を行った」点については同意しています。

「このことで、研究者は有意義な分析を行い、あらゆる共変量の多変数のモデルを調節したことで、交絡因子の一部をコントロールすることができた」と付け加えています。

しかし、後ろ向きに設計されたこの研究には「選択バイアスがある可能性がある」と、筆者は論説の中で述べています。
さらに、参加者の「教育レベル、配偶者の有無、 C反応性タンパク質といった炎症マーカーに関する知識については、確認していませんでした。」

歯磨きと口腔内衛生に関する情報は自己報告によって得られていたため、想起バイアスが発生している可能性があると、マイル氏およびコネン氏は書いています。

「この関連性における因果関係は明らかになっておらず、歯磨きを(心房細動と
うっ血性心不全の)予防のために推奨することは時期尚早である」と、彼らは結論付けています。

「心血管疾患発症における炎症の役割はますます明らかになってきている一方、公衆衛生の重要事項を定義するための介入研究実施が必要です。」

出典: 2019年12月3更新 Medical News Today『Brushing your teeth may keep your heart healthy』(2019年12月6日に利用)
https://www.medicalnewstoday.com/articles/327208.php#1