レベチラセタム、幼児てんかんにおいてフェノバルビタールより有効

米国の17か所の小児てんかんセンターの子供の観察研究によると、レベチラセタム(Keppra)は、非症候性てんかんの幼児の初期治療として、フェノバルビタールよりも有意に有効である可能性があります。

レベチラセタムで治療された乳児は、フェノバルビタールで治療された乳児よりも6ヵ月後での調査で単剤療法での失敗がなく、その比率は40.2%対15.8%でした。
シカゴのアン&ロバートH.ルーリー子ども病院のアンT.ベルグ博士は、 『JAMA小児科』誌の共同研究者です。

研究者が共変量、観察可能な選択バイアス、およびセンター内の結果の相関を制御した後でさえ、レベチラセタムのフェノバルビタールに対する優位性は持続しました。
ベルグ博士は「これは、臨床医が、てんかんが既知の症候群に適合しない乳児のための初期治療法を選択するのを助けることができる証拠を提供する最初の研究であり、それはてんかんの乳児の半分以上を占めます。」と語りました。
また「私たちの発見は、実際の変化がこれらの乳児の成果を有意義に改善できることを示唆しているます。」と付け加えています。
「この年齢層において非症候性てんかんの治療を指導するためのランダム化比較試験はないので、エビデンスに基づいた治療がこの集団で可能になったことに非常に興奮しています。」

フェノバルビタールおよびレベチラセタムは、乳児を治療するために使用される2つの最も一般的な抗てんかん剤です。
フェノバルビタールは、てんかんを患う乳児に100年以上にわたり処方されており、新生児発作の第一線治療薬であり続けてはいますが、いくつかの研究では、認知障害と関連しているとの報告があります。

レベチラセタムは、1999年にFDAによって承認されましたが、その承認は小児患者の追加療法としてのみです。
しかし、副作用が少ないと思われるため、医師はオフラベルで本薬を処方しています。

この研究では、小児てんかん研究コンソーシアムに参加している17の医療センターの1つにおいて、2012年から2015年に治療された非症候性てんかんの155人の乳児の病院記録を調べました。
幼児は1カ月〜1歳の間に最初の非発熱関連発作を起こし、初期診断後にフェノバルビタールまたはレベチラセタムのいずれかによる治療を開始しました。

すべての被験者には6ヵ月後に追跡調査が行われました。
このチームは、2つ目の抗てんかん薬が処方されておらず、乳児が治療開始後3か月以内に再度発作を起こさない場合、6ヵ月後でも単独療法は間違いなく効果的であると考慮されました。
結果は、人口統計学、てんかんの特徴、神経系の病歴、およびその他の変数で調整されました。

調査した子供の年齢中央値は4.7ヶ月でした。155人の乳児のうち、117人がレベチラセタムで治療され、38人がフェノバルビタールで治療されました。

標的投与情報については、レベチラセタム群の71.8%およびフェノバルビタール群の57.9%で利用可能でした。
中央値の標的用量は、レベチラセタムについては25mg / kg / dであり、フェノバルビタールについては5mg / kg / dでした。
研究者らは、レベチラセタムで治療した乳児(40.2%)はフェノバルビタール(15.8%; P = 0.01)よりも6ヵ月後の単剤療法での成功がより一般的であることを明らかにしました。

共変量の調整、観察可能な選択バイアス、各センター内の転帰の相関、およびデータの欠落の最終的な推定は、レベチラセタムがフェノバルビタールよりも優れていることを示しました(OR 4.2,95% CI 1.1-16;  NNT 3.5, 95%CI 1.7-60 )。

「幼児発作におけるレベチラセタムの現在の慣習と規制当局の承認との間に不一致があることに、結果は特に関連しています。」と著者らは書いています。
「多剤耐性コホートと国際慣行の両方において、レベチラセタムはてんかんの乳児の第一選択薬として日常的に使用されており、米国食品医薬品局(FDA)は、レベチラセタムをどのような年齢層でも単独療法としても承認しておらず、1カ月以上の乳児の部分発作の補助療法としてのみ承認しています。」 この研究に関与していなかった南アフリカのケープタウン赤十字病院記念小児病院の小児神経学および神経生理学の責任者であるジョ・ウィルシュアヒスト医師は、彼女の見解を聞き「フェノバルビタールは依然として最も広く入手可能な抗痙攣薬で、低・中所得国の子供たちに処方されています。」と述べました。

「これは抗発作薬群の中で、最もよく研​​究されている薬剤の1つです。」
「この研究は、てんかん発作のある乳児の臨床実践について臨床医へ導くために非常に重要です。」と彼女はMedPage Todayに語りました。 

「フェノバルビタールと比較して、レベチラセタムの有効性に対する肯定的な知見に基づいた次の課題は、コスト差が大きいため、レベチラセタムを低中所得国で継続的な使用を可能にする方法でしょう。」 ベルグ博士らは、彼等が行った研究にはいくつかの制限があると指摘しました。

彼らは、複数の可能性を有するてんかんの原因を持つ異種の乳児のグループにおいて、6ヶ月の結果のみを観察し、観察された特徴を制御したものの、観察されなかった交絡因子について説明できませんでした。
さらに、フェベバルビタールよりもレベチラセタムで治療した幼児の転帰に関する情報が欠けていました。
また、レベチラセタムはフェノバルビタールに比べて強力な効果があるとは思われるものの、最終結果の95%信頼区間を考慮すると、エフェクトサイズの推定値は不確実です。
研究者らは、神経発達と行動について追跡する前向き臨床試験が必要であると付け加えました。

【以下のウェブサイトより引用】