インフルエンザ対策に役立つエルダーベリー

熟したエルダーベリーを食べたことがあるか、エルダーベリージャム、シロップ、またはワインを作ったことがあれば、
その鋭い味わい、甘酸っぱく、まださわやかな味を知っているでしょう。

古来からこれらの濃い紫色の果実は人の免疫システムを強化することができると言われています。
そして、新しい研究で得られた証拠はこれが正しいことを示しています。

『黒い長老』とも呼ばれるセイヨウニワトコ (Sambucus nigra) は、ヨーロッパと北アメリカの地域に広く広がる一般的な低木です。
伝統的に、人々は季節の飲み物やジャムを作るためにこの長老の花とその果実の両方を使います。
晩春や初夏には、多くの人がニワトコの花を集めて風味豊かなコーディアルを作ります。

一方、ニワトコの収穫は、晩秋または初秋に果物が熟したときに行われます。
調理されていないか、熟していないニワトコは有毒である可能性があるので収穫時期は重要です。 

過去に、ニワトコ中毒の症例が報告されていますが、これは収穫が早すぎた、または不適切な調理が原因である可能性があります。

例えば、疾病管理予防センター(CDC)は、同じ房から収穫したエルダーベリージュースを飲んだ後に病気になった11人以上の人々の症例が記録されています。
この報告は、低木の「生葉、花、樹皮、若芽、根には苦いアルカロイドと、一定の条件下でシアン化物の一種である青酸を生成する可能性がある、
グルコシドも含まれている。」と説明しています。
それにもかかわらず、ニワトコの飲み物やデザートは、多くの地域社会で身近なお料理の定番です。
さらに、一部では、エルダーベリーが人の免疫システムを強化し、病気を防ぐのに役立つとも信じられています。  

その答えは天然の化学物質

オーストラリアのシドニー大学の研究者が行った新しい研究によると、エルダーベリーには本当に抗ウイルス性があります。
そして、それはインフルエンザに感染してしまった後では、ウイルスと戦ってくれるのです。

『Journal of Functional Foods』誌に掲載された研究論文では、エルダーベリーに存在する物質がインフルエンザウイルスが人間の細胞に侵入し、
増殖するのを阻止できると研究者らは報告しています。

「我々の研究が示したことは、一般的なニワトコがインフルエンザウイルスに対して強力で、直接的な抗ウイルス効果を持っているということです。」
と、この研究の共著者の一人である、ゴルヌッシュ・トラビアン博士は述べています。

「ニワトコはウイルスの付着と宿主の細胞への侵入の両方に関与する重要なウイルスタンパク質を遮断することによって、ウイルス感染を初期段階で抑制します。」
と科学者は続けています。 

彼らの研究では、血清に加工した市販の養殖エルダーベリーの効果を調べました。
研究者らは、インフルエンザウイルスによる感染前や感染中など、インフルエンザ感染でのさまざまな段階で細胞に投与しました。
科学者たちは、インフルエンザウイルスが細胞に感染しようとしている時に、植物化学物質(ニワトコの血清に含まれる天然の植物由来物質)が、
「穏やかな抑制効果」を発揮することを発見しました。

しかし、いったん細胞がすでに感染してしまった後では、同じ化学物質がウイルスの繁殖を阻止するのに非常に効果的でした。  

共著者のピーター・ヴァルチェフ博士は、次のように述べています。
「いくつかの段階でウイルスサイクルを遮断するとウイルス感染を阻害する可能性が高くなるため、
それは非常に驚くべきであり、かなり重要な研究でした。」  

さらに研究者らは、ニワトコによる治療を適用すると、ウイルスの攻撃に対する細胞自身の反応も促進されたと説明しています。
「それに加えて、我々はエルダーベリー溶液が、ある種のサイトカインを放出するように細胞を刺激することを確認しました。」

研究者らは、ニワトコの抗ウイルス性はアントシアニジン(植物性色素)が含まれているためであると説明しています。 
他の研究によると、アントシアニジンは抗酸化作用もあり、細胞が損傷を受けるのを防ぐことができます。

【以下のウェブサイトより引用】